出版社内容情報
イタリアを「徳高く、大らかで自由な一つの国」にしようと発生したリソルジメント(統一と解放)運動の意義と解釈を説明。
内容説明
十八世紀から十九世紀初頭にかけて、つまり啓蒙思想からフランス革命、ナポレオン戦争といった一連の歴史の流れをきっかけに芽生え、育ち、発展したイタリアの国家的統一運動。北と南の経済的、政治的不平等を残したままの「成立」、この不完全さがのちのイタリア社会に及ぼした影響についても言及。
目次
序文 「リソルジメント」の意義と解釈
第1章 啓蒙主義時代から旧体制復興まで。初期統一の試み(一七八九~一八一五年)
第2章 ロマン主義的革命の失敗(一八一五~一八四九年)
第3章 雌伏一〇年(一八四九~一八五九年)
第4章 イタリア王国の形成(一八五九~一八六一年)
第5章 苦難に満ちた統一の完成(一八六一~一八七〇年)
結論「リソルジメント」は不完全な革命か?
著者等紹介
幸田礼雅[コウダノリマサ]
1939年生まれ。1966年東京大学仏文科卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Teo
1
タイトルどおりのイタリア統一史。近年の日本の新書の内容の質が低下している一方でこの文庫クセジュは相変わらずのしっかりした内容を維持している。せいぜいサルディニアが統一戦争を開始してガリバルディがヴィットリオ・エマヌエレII世に南イタリアを献上した程度しかしらないイタリア統一戦争がよく分かる。なぜ統一の母体がサルディニアだったのかも合わせて。2013/08/25
ご〜ちゃん
0
ほとんどイタリアの統一について知らなかっただけに、一読しただけでは、分かりにくかった。 経済発展への願いが、イタリア統一へ向かわせる原因の一つであることを知り、日本と似たような状況だったのかもしれないと思った。2023/06/16