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エトルリア人―ローマの先住民族 起源・文明・言語

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  • サイズ 新書判/ページ数 157,/高さ 18cm
  • 商品コード 9784560509326
  • NDC分類 232.3
  • Cコード C1222

内容説明

紀元前九世紀以降、イタリア中央部で繁栄し、ローマ帝政期に衰退した先住民族―エトルリア人については、いまだ謎が多い。本書は、近年着実に発展をとげたエトルリア学の研究成果と現況を解説する。重要な関連事項や、エトルリア語解明に関する、監修者による「解説」も収録。

目次

第1章 一大勢力の台頭(古典時代のローマ人にとってのエトルリア―偉大なる過去の記憶;エトルリアの強み―農業の繁栄 ほか)
第2章 黄金期のエトルリアの諸都市(一二の都市から成るエトルリア;単に物質的だけではない現実 ほか)
第3章 文明の黄昏、衰亡と存続(エトルリア世界の辺境地帯;ローマの征服 ほか)
第4章 エトルリア人の再発見―学問と謎のはざまのエトルリア語(エトルリア人への関心の誕生;エトルリア語の謎 ほか)

著者等紹介

平田隆一[ヒラタリュウイチ]
1936年生まれ。文学博士。東北大学文学部卒。東北大学大学院修士課程修了、同博士課程中退。1961~64年、ローマ大学留学(イタリア政府給費留学生)。東北学院大学助教授を経て、東北大学助教授、教授。東北大学名誉教授。現在、東北学院大学文学部教授。西洋古代史、特にエトルスキ・初期ローマ史専攻。主要著書に『エトルスキ国制の研究』(南窓社、1982年)(マルコポーロ賞受賞)

斎藤かぐみ[サイトウカグミ]
1964年生まれ。1988年、東京大学教養学部教養学科卒。1994年、欧州国際高等研究院(ニース)修了。電機メーカー勤務等を経て、現在フリーの翻訳・文筆業、『ル・モンド・ディプロマティーク』日本語版発行人、フランス語非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

中島直人

7
(図書館)ローマのライバルにして師匠であるエトルリア人についての考察。起源、歴史、宗教、言語の切り口から。2021/10/20

うえ

5
「エルトリア連合がどのようなものであったかを把握するには…ラテン同盟の事例と比較するのが最もよい…連邦の目的は宗教的なものであり、30のラテン都市共同体共同の祭礼を営む機会に、同一民族への帰属を表明した。毎年のラテン祭の日に、ラティウム地方の中央にあるアルバーノ山系の中心に位置する古い首府アルバ・ロンガに集まり、ラテンを意味するラティアルを添え名とするユピテル神の祭祀を全員で行った。彼らは牡牛を供え、30片に切り分け、連邦加盟国の30人の代表のあいだで分かち合うことで、彼らの一体性を目に見える形で表した」2017/05/07

じょい

3
本書はエトルリアのあらましを日本人向けに解説している。エトルリアとは古代ローマ北西部に存在した諸都市の事で,成長を続けるローマに飲み込まれて終焉を迎えた。今日では当時の様態を知る手がかりは殆ど失われており,中でもエトルリア語の解読は困難を極めている。一方で数少ない資料から当時の情景の解読を試みる研究者もいる。著者はそんな研究者の資料を翻訳しつつ解説を交えている。簡潔で分かりやすい良本だと思います。2017/04/07

わたる

3
西洋古代史といえばギリシアとローマ。だけど、それら2つの狭間にはエトルリア人による文明が存在していて、ギリシアの文化をローマに伝える架け橋のような役目を担ったんだよ。ただ、エトルリア文明ってやつにはたしかに独自性があるけれど、周りと同じ部分も見られるよん。2014/02/28

たかみりん

2
分量的にも内容的にもかなりお手頃なエトルリア学の概説書。ギリシア・ローマ時代でも既にエトルリア人の起源は問題視されていて、確定された定説はないという。言語にしても、エトルリア語は印欧語族がヨーロッパに入りこむ以前の言語が元になっており、比較可能な他言語資料がないため、完全解読には至っていない。謎に包まれた民族だが、彼らが持つ高度な社会制度や都市開発の技術が後のローマに与えた影響は計り知れない。ローマ史に登場するエトルリア人も数多く、意外な関わりが見えてくるのも面白い。2013/05/11

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