内容説明
神秘的イメージとともに、ながらくインド起源の放浪民族と捉えられてきたジプシー(ロマ)。本書は、ジプシーは少数民族ではなく、ヨーロッパ社会が生みだした社会的孤立集団であるという視座に立ち、歴史、生活、伝統などを紹介する。新しい展開を遂げたジプシー研究に基づき、今までの固定観念を見なおす。
目次
第1章 時代の仮面―歴史に関する試論
第2章 呼称―「百の名称をもったひとつの民族?」
第3章 法律による定義と人口の推計
第4章 生きる手段
第5章 空間と住居
第6章 統合、それとも隔離?
第7章 アイデンティティの社会学
第8章 固有の文化と伝統?
第9章 社会的統合か、独自性の要求か
結論 彼岸を体現する者たち―ヨーロッパの鏡像
著者等紹介
水谷驍[ミズタニタケシ]
1942年北海道生まれ。東京大学大学院経済学研究科修士課程修了。聖心女子大学非常勤講師(1989~2004年。東欧現代史)。東京大学教養学部非常勤講師(2005~07年。ジプシー論)。ジプシー/ロマ懇話会主宰(2002年~)
左地亮子[サチリョウコ]
1980年京都生まれ。筑波大学大学院人文社会科学研究科博士課程在籍。ジプシー/ロマ懇話会会員。2007年秋からフランス・ポー大学に留学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
中島直人
5
(図書館)読了2019/11/29
圓子
3
だめ。全然理解できなかった。ジプシーは幻想あるいはつごうのいい一まとめにされて追いやられているってことか。ジプシー起源の文化は幻想なのか。そうなのか。2013/11/12
Lutra
3
文章がかなり抽象的で難解な上、著者が批判している「グレルマン以降のジプシー研究のパラダイム」(大雑把に言えばジプシーを「インド由来の流浪の民族」と扱う姿勢)をよく知らないと読んでも何じゃらほいと感じるが、社会学的アプローチに基づき「主流社会から排除された集団」とジプシーを捉え直したのは斬新2013/02/08
perLod(ピリオド)🇷🇺🇨🇳🇮🇷🇵🇸🇾🇪🇱🇧🇨🇺
2
2019年以来の再読。著者は社会学者。 2007年刊。160ページ未満という短さと、その割に価格は新書としては高い。しかしながら無駄のない内容の濃さと、文庫クセジュは日本の出版社のラインナップにないテーマが多いので面白い。なお本書に限らず、フランスの学者が書いた本は現代日本のそれと比べると表現が分かりにくい。 はじめに →2026/01/31
剛田剛
2
・乱暴に要約すると、「ジプシー」は実在しない。・「ジプシーという民族」の固有の文化と見なされてきたものは、定住者の文化圏の周縁部に置かれた流民、貧民の行動様式に過ぎない。・各地で流浪するジプシーの共通の行動様式は排除の結果であり原因ではない。・定住者たちは「ジプシー」に「異界のもの」としての物語を投影してきた。・卑近な例で言えば、「ホームレスの文化」とかいうものを夢想する、シャカイガクシャの研究とメカニズムはだいたい共通する。2022/02/16
-
- 和書
- 東京湧水せせらぎ散歩




