内容説明
映画や劇画などによって秘密捜査官というイメージがつきまとうインターポール―国際刑事警察機構は、国際犯罪の情報収集・交換のためのネットワークである。本書は、その歴史と機能を紹介し、実例とともに活動方法をあきらかにしてゆく。国境なき犯罪に取り組む機構を正しく知るための一冊。
目次
第1章 組織の誕生からリヨン新庁舎までの道(幕開け;ウィーン本部 ほか)
第2章 犯罪と国際警察(歴史;国境なき犯罪 ほか)
第3章 国際刑事警察機構(ICPO)の仕組み(職員・任務・手段;事務総局の組織・構造・機能 ほか)
第4章 インターポールをめぐる国際情勢(国際機関の誕生;政府間機関としてのインターポール ほか)
著者等紹介
北浦春香[キタウラハルカ]
1974年東京生まれ。東京大学法学部卒。外務省勤務を経て、フランスに留学。パリ国立美術学校・ストラスプール大学にて美術を学ぶ。食や健康、教育にも関心が高く、アロマテラピーアドバイザーの資格も活かし、帰国後は幅広い分野で翻訳にあたっている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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BATTARIA
1
草創期のインターポールを動かしていた国が意外だった。あくまで国境を越えた刑事事件のみで、政治犯罪にはノータッチというスタンスだが、いろんな意味で曲がり角に来ているようだ。ある行為が国によって犯罪だったり合法だったりなんて状況をどうにかしないと、こういう国際機構に加盟しても意味がない。でも現実には、国家主権とのせめぎ合いもあり、何をすれば犯罪か否かなんて基準を統一するなど、絶対に不可能だ。結局は国家主権とは何ぞやを再定義するところから始めなきゃいけないということなのか?2013/02/14
鈴音
0
フランス語翻訳の本はなぜかだか読み辛い。それはともかく、インターポールの発足に到る過程からの歴史はとても興味深かった。組織を作ること中立性をどう保持することの難しさ、そして取り巻く環境の変化への対応に苦慮しているところなど、あらゆる組織にも参考になるものではないかと思った。2015/04/02
スプリント
0
興味深い内容で面白かったです。第1章と最終章の内容がどちらもインターポールの成り立ち(歴史)が書かれておりほぼ同じことが書かれていたのが気になりました。共著でもないのに不思議です。2013/09/14