EXLIBRIS CLASSICS<br> いかさま師ノリス

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EXLIBRIS CLASSICS
いかさま師ノリス

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  • サイズ 46判/ページ数 270p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560099162
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

恐怖はいつの間にか、もうそこに。

 1930年代、ワイマール文化が咲き誇るベルリン。語り手ウィリアムはアーサー・ノリスと知り合った。立派な身なりをした教養人で貿易業をしているという。ノリスを介しウィリアムは癖のある面々と出会う。ノリスは贅沢な乱痴気生活をしては困窮して姿を消し、次に現われたときには大金を手にしている。彼はまた、多くのベルリン市民と同じように政治にも関心を見せた。ある時、ウィリアムは彼に代わり、取引先に知り合いの男爵を引き合わせるよう頼まれる。だが実は、ノリスの取引先とはさる情報機関だった……。
 ノリスの滑稽な言動には毎回笑わせられるが、本書は単純な喜劇に終わらず、奥深い。共産党やナチスに対する市民の熱狂が渦巻いていた当時、ベルリンに暮らしていた著者イシャウッドは、1935年に本書を発表した。ナチスによる敵対者への残虐な弾圧が広く知られる前にその危うさを描きこんだ鋭さには驚くばかり。熱狂の影で進む恐怖はいつ、どこの国でも起こりうる。いま我々もノリスを笑っていられるだろうかと背筋が寒くなる。
 ナチス台頭前夜の狂乱の日々を鋭い洞察力で描く、イシャウッドの予見的傑作、新訳で登場。

内容説明

1930年代、世界の政治・文化の中心、国際都市ベルリン。ワケありな紳士ノリスは東奔西走で大忙し。ナチス台頭前夜の狂乱の日々を描く傑作、新訳で登場。

著者等紹介

イシャウッド,クリストファー[イシャウッド,クリストファー] [Isherwood,Christopher]
1904‐1986。イングランドの地主階級の家庭に生まれる。ケンブリッジ大学在学中から小説を書いていたが、退学してロンドンで家庭教師などをしながら本格的に執筆活動に力を入れる。28年、第一長篇All the Conspiratorsを発表後、幼馴染W・H・オーデンの誘いで、ベルリンに向かう。ワイマール文化華やかなりしベルリンでの経験を基に書いた『いかさま師ノリス』(1935)とGoodbye to Berlin(1939)で不動の地位を確立(後年、2作合わせて“タイム”誌が選ぶ100冊に選出される)。後者はミュージカル・映画の名作『キャバレー』にもなった。また、文学界の新潮流「オーデン・グループ」を形成し注目された。39年、オーデンと共に渡米。カリフォルニアで出会ったヒンドゥー教に傾倒。46年、アメリカに帰化。86年、カリフォルニアのサンタモニカにて逝去

木村政則[キムラマサノリ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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NAO

74
以前かなり古い訳の『山師』を読んだ。(『ノリス氏の処世術』という題でも出ている)新訳は、語り手の細やかな心理がとても読みやすくなっている。ナチス台頭前夜のベルリンの狂奔ぶりも、リアルに伝わってきた。2021/02/25

星落秋風五丈原

37
【ガーディアン必読1000冊】アーサーとの出会いでウィリアムがまず気づくのが彼の鬘である。思わずウィリアムが直そうかと手を出したくなるくらい鬘は不格好でおそらく他人もそう見ているがアーサーは鬘を手放そうとしない。鬘=アーサーであり周囲から不自然かつ生きづらそうに見えながらもその暮らしを変えることができない男。原題Mr Norris Changes TrainのTrainも、実際の列車というよりは「河岸を変える」の意味で、言う事を次々と変え、何が真実なのかわからないまま世界各国を行き来する謎の男アーサー2022/02/13

nightowl

7
第二次大戦前夜の混乱するドイツに集う胡散臭い人々。語り手が知り合ったアーサー・ノリスの行く末は...?ノリスの美に対する拘りとですます口調に爆笑。と同時に「三文オペラ」が流行ったころのやけっぱち感が恐ろしくもある。光文社のモーム短編集や近年のミュリエル・スパークを訳した方が翻訳しているので、シニカルな表現はお手の物。p178の"がらりと口調が変わった"の前後で違いを感じないのが気になるくらい。さて、今年の世界はどこへ転がるのやら...2021/01/06

よしじ乃輔

6
バレバレの鬘をつけ、突然姿を消し大金を手にしては戻ってくる男ノリス氏。そんな彼のドタバタ劇はナチス台頭直前のベルリンだった事を考えると、ただの喜劇にならず色合いを変えてくる。過去を知っているこちら側から見ると、とても危うい寸前の喜劇って怖い。2022/04/26

烏骨鶏

6
題名が「いかさま師」なので、絶対ひどい目に遭うんだろうと偏見を持って読みすすめてしまったのですが、正直、金銭的な被害にあったわけでもなく、あまり深読みせず、面白おかしく読んでも良かったんじゃないかなと後で思った。 ナチス台頭前夜のドイツ。わずかな西洋史の知識では、もっと昏い時代のように思っていたし、実際政治経済的には憤懣のたまった時代であったはずだが、文化的には華やかなるワイマールの時代でもあり、矛盾しそうなそれらがノリスの実体のように、あやしくもあり、魅力的でもあり、という世界をつくっている。2021/06/06

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