出版社内容情報
絶望の青春──ジャック・ロンドン自伝的物語
20世紀初めのアメリカ西海岸オークランド。労働者地区で生まれ育った若者マーティン・イーデンは、船乗りとなり荒っぽい生活を送っていたが、裕福な中産階級の女性ルースに出会い、その美しさと知性に惹かれるとともに文学への関心に目覚める。生活をあらため、図書館で多くの本を読んで教養を身につけ、文法を学んだマーティンは作家を志し、海上での体験談、小説や詩、評論を次々に書いて新聞や雑誌に送るが一向に売れず、彼が人生の真実をとらえたと思った作品はルースにも理解されない。生活は困窮し、絶望にかられ文学を諦めかけたとき、彼の運命は一転する。
密漁者、船乗り、放浪者などを経て作家に転身、『野性の呼び声』で世界的名声を獲得したジャック・ロンドンが、自らの体験をもとに書き上げた自伝的小説。理想と現実のはざまで闘い続ける創作者の孤独な栄光と悲劇を圧倒的な熱量で描いたこの作品は、多くの作家や芸術家に影響を与え、読者の心を揺さぶり続けてきた。20世紀初頭アメリカの階級社会の中で、独学で自己向上を目指す主人公の苦闘は、苛酷な格差社会の入口に立つ現代の若い読者にも切実に受け止められるだろう。
ジャック・ロンドン[ロンドン]
著・文・その他
辻井 栄滋[ツジイ エイジ]
翻訳
内容説明
作家を目指す若者の闘いを描いた二十世紀小説の傑作。二十世紀初めのアメリカ西海岸オークランド。労働者地区で生まれ育ったマーティン・イーデンは、船乗りとなり荒っぽい生活を送っていたが、上流階級の女性ルースに出会い、その美しさと知性に惹かれるとともに文学への関心に目覚める。生活をあらため、図書館で多くの本を読み、文法を学んだマーティンは作家を志し、海上での体験、小説や詩を書いて新聞や雑誌に送るが一向に売れず、人生の真実をとらえたと思った作品はルースにも理解されない。生活は困窮、絶望にかられ文学を諦めかけたとき、彼の運命は一転する。『野性の呼び声』で世界的名声を獲得したジャック・ロンドンが、自らの体験をもとに書き上げた自伝的小説。労働者階級に生まれ、独学で自己向上を目指す若者の苦闘、その栄光と悲劇を圧倒的な熱量で描いて、多くの読者の心を揺さぶり続けてきた名作。
著者等紹介
ロンドン,ジャック[ロンドン,ジャック] [London,Jack]
1876‐1916。アメリカの作家。サンフランシスコで生まれる。家計を助けるため少年時代から新聞配達や缶詰工場で働き、牡蛎泥棒で悪名を馳せた後、アザラシ猟の船に乗り込み、浮浪者となり全米を放浪、ゴールドラッシュに沸くアラスカにも赴いた。やがて短篇や詩、記事、評論などの投稿を始め、『野性の呼び声』(1903)で一躍流行作家となる。アラスカや南洋を舞台にした作品、動物小説、社会小説、ボクシング物、SF、幻想小説、ルポルタージュなど、多彩な作品で世界的名声を得た。創作、旅行、農園経営と精力的な活動を続けたが、長年の過労と大酒で健康を害し、1916年に尿毒症と鎮痛剤モルヒネの過剰摂取により死去
辻井栄滋[ツジイエイジ]
1944年、京都府生まれ。現在、立命館大学名誉教授。日本ジャック・ロンドン協会名誉会長。1986年、ジャック・ロンドン・マン・オブ・ザ・イヤー賞受賞。2004年、文学博士(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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