忘却の野に春を想う

個数:

忘却の野に春を想う

  • ウェブストアに5冊在庫がございます。(2025年05月28日 18時07分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560098776
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0095

出版社内容情報

史実と今の現実を積み上げて真実に至る。
近代日本の暗所に光を注いで、差別・被差別の図を描き出す。
しかし糾弾ではない。行きつ戻りつの思索の対話。
既にこの国は廃墟であるようだが、希望はある、我々の中に。
――池澤夏樹氏推薦!

朝鮮からのコメ難民の一族に生まれ、周縁に追いやられた民の声に耳を傾けてきた姜信子と、南三陸のコメ農家に生まれ、近代以降に東北が受けた抑圧の記憶と3・11で負った深い傷を見つめ続ける歴史社会学者・山内明美による、近代を問い、命を語る往復書簡。

内容説明

朝鮮からのコメ難民の一族に生まれ、周縁に追いやられた民の声に耳を傾けてきた姜信子と、南三陸のコメ農家に生まれ、近代以降に東北が受けた抑圧の記憶と3・11で負った深い傷を見つめ続ける歴史社会学者・山内明美による、近代を問い、命を語る往復書簡。

目次

奪われた野にも春は来るのだろうか/わたしは一度も春を見たことがないのかもしれない
春なき修羅の歌/大津波から八年目の朝に
失われた世界の「うた」、来たるべき世界の「うた」/近代で測れない“余白”
カミさまの不在/北極星としての生
ひそやかに「水のアナキスト」宣言/抑圧が埋め込まれ続ける土地で
杭の打ち合いからの逃走/DMZを考える
ケモノになる/行き詰まりのなかで
終わりとはじまり/九年目の“三陸世界”で
命をつなぐ/生き方の骨格
つながりをつなぐ、水俣への語りの旅/近代国家が内包する排他的愛
耳たちの民主主義/近代の業と非人(かんじん)
すんならじょろりば語りましょうかい/〈三陸世界〉から見つめ続ける
あとがきにかえて  この世は「いのちの母国」であれ/近代を包み込んでも余りある世界

著者等紹介

姜信子[キョウノブコ]
1961年、横浜市生まれ。86年『ごく普通の在日韓国人』(朝日新聞社)でノンフィクション朝日ジャーナル賞受賞。著書多数。17年『声 千年先に届くほどに』(ぷねうま舎)で鉄犬ヘテロトピア文学賞受賞

山内明美[ヤマウチアケミ]
1976年、宮城県南三陸町生まれ。宮城教育大学教育学部准教授。専攻は歴史社会学、農村社会学。日本の東北地方と旧植民地地域の双方をフィールドに、稲作とナショナリズムをテーマとする文化的政治にまつわる研究をしている。東日本大震災以後は、郷里の南三陸での農村調査も行っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ケディーボーイ

33
水俣、アイヌ、朝鮮、アウシュビッツ、沖縄、震災、原発、戦争、近代が産み出した数多の犠牲。 作家・姜信子と歴史社会学者・山内明美の二人は往復書簡の中で虐げられ、忘れられようとしている弱い者たちの声を掬い上げる。 同時に自分たちが虐げる者にもなりうるということを常に念頭に置きながら。 被害者性と加害者性が両立せざるを得ない近代を問い続ける。姜さんの誰もが誰かの北極星にという考えに深い共感を覚えた。(求心力への抵抗、サンダース運動にも通じる考えか)2022/05/26

松本直哉

24
辺野古、水俣、福島、朝鮮などをめぐる二人の往復書簡は、たえず周縁的であろうとする強い意志を共有している。とりわけ姜信子の、求心的なものに逆らい、中心を無化し、互いが互いの北極星でありたいという切なる願いが、それを妨げて呪縛するあらゆるものへの、さらにはそのおおもとにある言葉そのものへの懐疑に向ってゆく思考の道筋は、その矯激にもかかわらず読む者を深いところで納得させる力を持つ。命の生きる速さと流れに、言葉はつねに遅れる、しかし、だからこそ、言葉を探して語りつづけねばならぬ根拠がそこにあるという指摘が印象的。2024/04/02

kentaro mori

2
近年見てきた中で飛び抜けていた展示である、志賀理江子「さばかれえぬ私へ」。その中でも重要な位置を占めていた『こども東北学』の著者と姜信子の往復書簡。●私はあらゆる国家/権力に抗する存在でありたい。規律と規格と生産性。経済的効率を基準としてたやすく命の選別までをもやってのける、最も野蛮で最も貧しいこの「近代」の外の存在でありたい、と私は切実に思います。2023/09/23

林克也

2
山内明美さんの言う、「地球が人類を振るい落とそうとしている」。この感覚、私も4,5年前から、地球そのものが意志を持っているんじゃないかと、ふと感じることがありました。このことをはじめとして、両名の物事の見方、感じ方にはほぼ賛同します。この流れで、「ウクライナの人々を犠牲にした金儲け」が始まった後の往復書簡も読んでみたいと思いました。2022/04/17

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/18968390
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品