第七師団と戦争の時代―帝国日本の北の記憶

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第七師団と戦争の時代―帝国日本の北の記憶

  • 渡辺 浩平【著】
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  • サイズ 46判/ページ数 342p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784560098622
  • NDC分類 319.103
  • Cコード C0021

出版社内容情報

「そこから旅順港は見えるか」

 大東亜共栄圏から東南アジア進出にいたるまで日本の対外認識を大きく形作ってきたのは、「南進」論であるといわれる。
 しかし、果たして、それは正しい理解なのだろうか? これが本書の問題関心である。
 帝国が産声を上げたとき、まず目を向けたのは国内反乱である。陸軍は「鎮台」を設置。そして国内秩序が安定してくると、鎮台は「師団」になる。
 その後、第七師団が札幌の月寒に創設された。この師団は鎮台からの繰り上げではない、全く新しい危機に対応したものであった。いうまでもなくロシア(ソ連)の脅威への対応である。
 第七師団は北辺の守りを司る「北鎮」師団として北の民の心の拠り所だった。日露戦争では旅順攻略戦や奉天会戦に参戦、シベリア出兵(尼港事件に遭遇)やノモンハン事件でも戦い、太平洋戦争時にはアリューシャン列島やアッツ島に派遣、敗戦直前には占守島や樺太でソ連の侵攻を食い止める役割を担った。
 ここには、戦後日本では封印された「北鎮」の思想がある。
 「最強」師団はいかに戦い、そして負けたのか? 「北鎮」という忘れられた北への眼差しを恢復する試み。

内容説明

日露戦争、シベリア出兵、満洲事変、ノモンハン事件、ガダルカナル戦、アッツ島玉砕、そして占守島と樺太…「最強師団」はいかに戦い、そして負けたのか?

目次

恐露病の由来
万やむをえざる政略
北に向けて葬れ
「川上の人々の集落」にできた軍都
第七師団に動員命令がだされなかった理由
戦争は、いまでは国民によっておこなわれる
奉天会戦と二つの戦後
シベリア出兵ではたした役割
尼港事件とその後
忠魂納骨塔ができるまで
最後の陸軍特別大演習
英霊と英雄
樺太への移駐と関特演、ついでに静謐
「解放」の論拠
北鎮の終焉
星条旗と旭日旗

著者等紹介

渡辺浩平[ワタナベコウヘイ]
1958年生まれ。立命館大学文学部卒業、東京都立大学大学院人文科学研究科修士課程修了後、博報堂入社。北京と上海に駐在。愛知大学現代中国学部講師を経て、北海道大学大学院メディア・コミュニケーション研究院教授。専門はメディア論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まーくん

95
日本が近代へ向かう過程で北方ロシアは幕府・明治政府にとって変わらぬ脅威。蝦夷地を北海道と改め、開拓使、屯田兵を置いた理由もそこに。北海道は”北鎮”の前線基地に。札幌・月寒の地に屯田兵を母体として編成された歩兵第25聯隊と第七師団の誕生から終焉までを追い、「帝国日本の北の記憶」を辿る。日露戦争における旅順攻略からシベリア出兵、ノモンハン事件と外征が続くも40年、旭川に帰還。対米英開戦後は”北鎮”部隊として、南方の戦況が悪化しても北海道を離れることはなかった。日本にとって北方の「静謐維持」は至上命題であった。2021/09/19

榊原 香織

68
ゴールデンカムイに出てきた最強の旭川・第7師団 ロシアが北海道に攻めてくる、という恐怖感は昔からあったんだな。 元道民としては、月寒アンパンが軍都の名残りと聞いてびっくり(軍人のおやつとして売り出したらしい)2023/05/14

yamatoshiuruhashi

62
昨秋、読友さんのうちお二人がレビューを書かれていた。この手の本に珍しいことと内容にも興味持ち手に入れたが、やっと読む心構えができ開く。歴史を追いつつ、躍動感溢れる人々が浮かんでくる流れに目を離せなくなり、一気読みしてしまった。屯田兵から始まる帝国陸軍第七師団の歴史。そこには幕末からの東北諸藩の士族の在り方、蝦夷地開拓とロシアの脅威等が様々に絡み合う。歴史は一連の流れの中にあり「何時代」と単独で語ることはできないのがよくわかる。「北鎮」という二文字が如何に重大な歴史要素であったかしっかりと教えられた。2022/01/23

nnpusnsn1945

43
『ゴールデンカムイ』で知られる旭川第7師団の歴史を描いている。とりわけ札幌の月寒におかれた歩兵第25連隊を主眼とし、帝国陸軍建軍から解体、戦後の自衛隊まで取り上げている。あくまでも北鎮ゆえガ島戦や第24師団の沖縄戦は簡単な記述のみである。日露戦争の部分は漫画を知っている人にはおすすめである。2023/07/22

まると

31
屯田兵を母体に北海道に誕生した第七師団が、対ロシア防衛でどんな役割を担ってきたのか。日露戦争からシベリア出兵、ノモンハン、そして占守島、樺太での戦いまで、その動きを追うことでこれまで頭に描いていたのとは少し違った近現代史の視点を与えてくれる。歴史にifはないと言うが、もしルーズヴェルトが急死せずスターリンの要求をのみ続けていたら、北海道の北側はソ連だったかもしれない。そう思うと、歴史は様々な巡り合わせで決まるのだと再認識させられる。史料や文献を丹念に読み解き、謙虚に歴史と向き合う著者の姿勢に好感が持てた。2022/07/20

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