出版社内容情報
名著の誉れ高い「新しい古典」、待望の邦訳
ドイツ歴史学の泰斗、トーマス・ニッパーダイによる「十九世紀ドイツ史三部作」の第一巻である本書は、世紀の幕開けから普墺戦争まで、ナポレオンからビスマルクまでを網羅し、「新しい古典」として名著の誉れが高い大作だ。
ニッパーダイは、批判的・社会科学的な歴史学に対して、当時の状況や可能性に基づいて出来事を理解しようとする立場に立った。批判的歴史学の政治史解釈の一面性を鋭く指摘し、よりバランスのとれた解釈に道を拓いたといえる。本書では、政治的な出来事を中心とした叙述に留まらず、かつてカール・ランプレヒトが(「出来事史」に対して)「状態史」と呼んだもの、第二次大戦後の西ドイツでは「構造史」や「社会史」「社会構造史」などと呼ばれたものに、紙幅を大きく割いている。政治から生活・労働・経済・宗教・教育・学問・文化まで、各分野の研究成果を採り入れ、総合的・全体的に把握した圧巻の歴史書。
ニッパーダイはこの「十九世紀ドイツ史三部作」で「ミュンスター市歴史家賞」、「ドイツ歴史家賞」の栄誉に輝いた。図表多数・参考文献・人名索引収録。
内容説明
「ドイツ歴史家賞」受賞の泰斗による金字塔。19世紀の幕開けから普墺戦争まで、ナポレオンからビスマルクまでのドイツ近代の歴史を幅広く叙述した、「ミュンスター市歴史家賞」受賞作品。各分野の研究成果を採り入れ、総合的・全体的に把握した、画期的な大著。参考文献・人名索引収録。
目次
第4章 信仰と知識、教育と芸術(宗教、教会、脱キリスト教化;教育―学校と大学;学問;審美的文化―音楽、美術、文学;読者革命とプレスの興隆)
第5章 一八四八/一八四九年の革命(三月革命;パウロ教会への道;議会外の諸運動―宗派的問題と社会的問題;ドイツとヨーロッパ;急進化と反革命の間で;ライヒ憲法と帝制;終焉;失敗した革命;終わりの後の一幕―諸邦の「連合」としてのドイツ)
第6章 反動と自由主義の間で―ビスマルクとドイツ統一問題一八四九‐一八六六年(ドイツにおける反動期―一八四九‐一八五九年;五〇年代のドイツ政治;ヨーロッパのなかのドイツ―クリミア戦争からイタリア戦争へ;「新時代」;ドイツ問題―一八五九‐一八六三年;政治と社会―政治党派の変動;プロイセン憲法紛争とビスマルクの首相就任;ドイツについての決着―ドイツとヨーロッパの政治―一八六三‐一八六六年;結果)
著者等紹介
ニッパーダイ,トーマス[ニッパーダイ,トーマス] [Nipperdey,Thomas]
1927~1992。ドイツ・ケルン生まれの歴史学者。ゲッティンゲン大学、ケルン大学、ケンブリッジ大学で学び、博士学位は初期ヘーゲルに関する論文で取得した。その後、哲学から歴史学に転じ、論文「1918年以前のドイツ諸政党の組織」で教授資格を取得した。最初にカールスーエ工科大学の歴史学教授に就任し、次いでベルリン自由大学に招聘されて哲学部長を務めた後、1971年から亡くなるまでミュンヘン大学の歴史学教授として活躍した。「19世紀ドイツ史三部作」で「ミュンスター市歴史家賞」、「ドイツ歴史家賞」の栄誉に輝いた
大内宏一[オオウチコウイチ]
1946年生まれ。ドイツ近代史。早稲田大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ゴールドまであと946日
てれまこし