第三帝国を旅した人々―外国人旅行者が見たファシズムの勃興

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第三帝国を旅した人々―外国人旅行者が見たファシズムの勃興

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  • サイズ 46判/ページ数 474p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560097854
  • NDC分類 234.07
  • Cコード C0022

出版社内容情報

有名無名の180人が「呟いた」ナチスの台頭

 第一次大戦後まもない1918年から第二次大戦終結の45年まで、とりわけナチスの勃興から隆盛時のドイツ社会と歴史的事件や出来事について、第三帝国を訪れた各国からの旅行者、外交官、政治家、ジャーナリスト、学者、ベルリン・オリンピックに参加した外国人選手らの残した日記、手記、記事、回想録などを集め、その肉声を再現する歴史書。
 著者は、戦後の知恵や常識に汚されていない、その時その場で書き記された一次資料を蒐集し、第三帝国に対する直接的で、正直な「呟き」をタイムカプセルのなかに閉じこめた。歴史的、客観的判断とは無縁かつ自然体で記録された、有名無名の180人の率直な反応や意見は、現代社会のSNSに相当するだろう。逆説的な言い方をすれば、むしろ井蛙の見であるからこそ興味深いとも言える。
 一般人が旅行者や生活者の立場で、街路・宿舎・自宅で感じ、考えた、手垢のつかぬ生々しい記録を基に、「ファシズムの勃興」を再構築してみせた画期的な作品。統制と迫害、侵略と戦争へ徐々に歩み始める第三帝国と現代社会を重ねてみるのは、考えすぎだろうか。地図・口絵写真・旅行者人名録収録。

内容説明

戦後復興から再び奈落へ。普通の人々の生々しい声。有名無名の180人が「呟いた」ナチスの台頭。1919年から45年まで、日記や書簡、記事や回想録を引用し、歴史的事件の瞬間を生きた人々の肉声を再現する。地図・口絵写真・旅行者人名録収録。ロサンゼルスタイムズ年間最優秀書籍(2018)、デイリーテレグラフ年間最優秀書籍(2017)、ガーディアン「読者が選ぶ」年間最優秀書籍(2017)。

目次

開いたままの傷口
深まる痛み
セックスと太陽
「煮えたつ混沌」
窮地に陥る
怪物か驚異の人か?
夏休み
フェスティバルとファンファーレ
ハイル・ヒトラー
古参兵たち
文学的「旅行者」
雪と鉤十字
ヒトラーのオリンピック
学問的不毛の地
虚々実々の接触
旅のアルバム
併合
「平和」と砕けたガラス
戦争への秒読み
戦争
旅の終わり

著者等紹介

ボイド,ジュリア[ボイド,ジュリア] [Boyd,Julia]
1948年生まれ。ロンドン在住の歴史作家。外交官の故サー・ジョン・ボイドと結婚するまでロンドンのヴィクトリア・アンド・アルバート美術館に勤務。英国大使夫妻として二人はボン、ニューヨーク、香港で暮らす。大使最後の勤務地東京には1992年から1996年まで滞在。英国へ帰国後、奨学金財団ウィンストン・チャーチル記念信託ならびに英語交流連盟(ESU)の理事を歴任

園部哲[ソノベサトシ]
1956年福島県生まれ。1979年一橋大学法学部卒業、三井物産入社。パリ大学法学部留学、ニューヨーク、ロンドンを経て2005年同社退職、翻訳業に就く。ロンドン郊外在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

uniemo

13
第一次世界大戦直後から第二次世界大戦開始前後ぐらいまでにドイツを旅した人の記録。興味深い記録でしたが、とても沢山のエピソードを丁寧に著述していて、1か月近くかかってどうにか読み終えることができました。ドイツは旅行するのに素敵な場所であることはわかりますが、既にユダヤ人に対する扱いに違和感を感じていたのに、ドイツを通り過ぎるだけの旅行者には何もできなかったのかなと思う中、足の悪いユダヤの少女を母親の願いを聞き入れ出国させたイギリス人医師夫妻のエピソードに救われた気持ちになりました。2020/11/19

佐倉

12
”一国の正しい理解はわたしたちの多くが考えてきたほど簡単ではないということを示そうとした本“と著者は述べているが、後世の知識や視点ではない、情報の限られたリアルタイムでのナチス・第三帝国への人々の肉声が生々しく現れてくるよう。教養として扱われていたドイツ文化、ヨーロッパに共有されていたユダヤ人差別、ドイツを救った力強いリーダーとしてのヒトラー、ビアホールにダンスに景観地にという観光…様々な要因や物の見方がナチスの実態を見えなくしていた。情報の把握と解釈がいかに難しいかを教えてくれる一冊。2024/06/18

Cinejazz

8
台頭するナチス・ドイツ、ヴェルサイユ条約破棄、ドイツ国民を扇動鼓舞した経済復興、ベルリンオリンピック、領土拡大までの第三帝国を旅して見た外国人旅行者たちの記録です。ドイツを賞賛しながら帰国した旅行者の記事が多いのは、ヒトラ-の新生ドイツが、歪められたプロパガンダで塗り込められ、醜悪な現実から遠避けられていたことです。今も相似の国家が存在するだけに、数多のニュ-スの裏表を知ることの難しさを感じます。著者のご主人は、在日英国大使(1992-96)として、夫婦で東京暮らしをされていたそうです。 2021/02/15

地獄の

5
短期旅行者、記者、長期留学の学生など外国人たちが書き留めた膨大な記録を基に1918〜1945年までのドイツを旅行者感覚である意味追体験する。熱狂のヒトラー首相就任、ナチスの圧倒的な存在感、そして若者の大きな熱量に「平和を愛し、進歩的、祝祭、信頼、微笑みの農民、音楽愛好家の集う陽気な国」と旅行者は賞賛してしまう。暗部の歴史的進行を感じるのはその時はやっぱり無理で暗い陰が見え始めるのは1938年から。事後に私達が知ってるドイツとは全く異なる「当時」の視点はこんなにも今と違っていた。 (2021年7月振り返り)2025/06/08

じぇろポーta

2
物凄い大作。1919~45年までドイツを訪れた様々な人種階級職業の人々の見聞録。1次大戦終戦直後に進駐しドイツ国民に好感を抱く米兵、ヒトラーをアイドル視し熱狂的なファンになる令嬢、2次大戦勃発に巻き込まれ終戦までドイツに留まることになった中国人留学生等実に多様な人々の声を収録していてありがたい。ドイツ国内に限らず、この時代の白人社会の人種差別や反ユダヤ思想がいかに根深く強烈であったかが、登場する人々の反応から伝わってきて恐ろしい。仏進駐軍が植民地出身兵を送り込んだことに対する反感を率直に述べる米国人女性2022/10/05

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