内容説明
『フィネガンズ・ウェイク』の言語実験が壮大なスケールで点描される「ダンテ…ブルーノ・ヴィーコ・ジョイス」、『失われた時を求めて』のクオリアがあざやかに剔抉される「プルースト」。ベケットの出発点となった二大論文に、美術批評や詩作ほかを収録!
目次
ホロスコープ
こだまの骨
二つの詩
フランス語詩
ダンテ…ブルーノ・ヴィーコ・ジョイス
プルースト
ヴァン・ヴェルデ兄弟の絵画
三つの対話
『勝負の終わり』についての手紙
被昇天
著者等紹介
ベケット,サミュエル[ベケット,サミュエル] [Beckett,Samuel]
1906‐89。アイルランド出身の劇作家・小説家。1927年、ダブリンのトリニティ・カレッジを首席で卒業。28年にパリ高等師範学校に英語講師として赴任し、ジェイムズ・ジョイスと知り合う。ダブリンやロンドンでの生活を経て、37年の終わりにパリに正式に移住し、マルセル・デュシャンと出会う。ナチス占領下には、英国特殊作戦執行部の一員としてレジスタンス運動に参加。『モロイ』『マロウンは死ぬ』『名づけえぬもの』の小説三部作を手がけるかたわら、52年には『ゴドーを待ちながら』を刊行(53年に初演)。ヌーヴォー・ロマンの先駆者、アンチ・テアトルの旗手として活躍し、69年にノーベル文学賞を受賞。ポストモダンな孤独とブラックユーモアを追求しつづけ、70年代にはポール・オースターとも交流。晩年まで、ミニマル・ミュージックさながらの書法で、ラジオ・テレビドラマなど数多く執筆(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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