俺の歯の話

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俺の歯の話

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  • サイズ 46判/ページ数 214p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784560097380
  • NDC分類 963
  • Cコード C0097

出版社内容情報

さて、最初の値をつけるのはどなたかな?

 「ハイウェイ」ことグスタボ・サンチェス・サンチェスは、自称「世界一の競売人」。爪や髪など取るに足りないものを集めるのが好きな目立たない子どもとして育つ。メキシコ市近郊の町エカテペックにあるフメックス社のジュース工場で警備員の仕事に就き、思わぬ事件に巻き込まれるが、事なきを得る。昇進を告げられたハイウェイは、危機管理のためのさまざまなセミナーを受け始めるが、ある講座で出会った妻の意向で、警備員の仕事を辞めてしまい、ひょんなことから競売人(オークショニア)への道を目指すことになる。
 アメリカに渡り、オクラホマ師匠のもとで競売術の修業を積んだあと、ハイウェイはメキシコに戻る。だがオークションの仕事にはなかなか恵まれない。そんなとき、聖アポロニア教会の神父から慈善オークションの開催を打診され、自らの秘蔵コレクションからとっておきの品々を競売にかけることを決意する……。
 現実のフメックス社の工場労働者との共同制作でもある本書は、現実とフィクション、現代アートと文学を融合させ、読者を煙に巻き、思わぬ結末へと導く仕掛けに満ちている。世界15か国で刊行、メキシコ出身の新鋭による斬新なコラボレーション小説。

内容説明

「世界一の競売人」が、教会の資金集めオークションにかけたものとは?現実とフィクションを融合させ、読者を煙に巻き、思わぬ結末へと導く。

著者等紹介

ルイセリ,バレリア[ルイセリ,バレリア] [Luiselli,Valeria]
1983年メキシコ市生まれ。幼少期をコスタリカと韓国で過ごし、南アフリカを経てメキシコに帰国。メキシコ国立自治大学卒業後、コロンビア大学博士課程で比較文学を学ぶ。2010年、初のエッセイ集Papeles Falsosを、翌2011年には初の中篇小説Los ingr´avidosをメキシコで刊行。2013年に同じくメキシコで出版された小説La historia de mis dientesは、その実験的作風からスペイン語圏では大きな反響を呼ばなかったが、クリスティーナ・マクスウィーニーとの共訳により英語版The Story of My Teethとして2015年に刊行された本書は、同年の「ニューヨーク・タイムズ」紙の「注目の100冊」と「ロサンゼルス・タイムズ」紙文学賞に選出、同年の全米批評家協会賞および2017年度IMPACダブリン文学賞の最終候補作に選ばれ、10以上の国で翻訳されている。2017年に刊行したTell Me How It Ends:An Essay in 40 Questionsは、同年の全米批評家協会賞の最終候補作に選ばれ、2018年度米国図書賞を受賞。2017年には全米図書賞の選考委員も務めた。2019年、「天才賞」とも呼ばれるマッカーサー奨学金を取得

松本健二[マツモトケンジ]
1968年生まれ。大阪大学言語文化研究科准教授。ラテンアメリカ文学研究者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Willie the Wildcat

69
誇張法/比喩法/循環論法/寓意法で本人自らが、そして最後は省略法で著者が競売人の”技”で、ハイウェイの半生を語る。随所に故国メキシコの文化や歴史が滲む感。各章を〆るフォーチュンクッキーのお告げも意味深。引用が多々あり、人物名を含めて鋭意ググるため、予想以上に読み終えるのに時間がかかった。因みに、リストされた歯の持ち主の中には、敬称が違うのがある。何か意味があるのかな?何処か狐に化かされたような読後感。『作者あとがき』を読み、早速フメックス・ギャラリーを閲覧。本著の土台や背景を理解し、本編の理解が深まる。2020/09/13

ヘラジカ

47
なんとも名状しがたき作品。間違いなく実験的小説の括りに入るが内容としてはすんなり読めてしまう。ただし、構成や細部の意図などは、作者と翻訳者の後書きを読んでもいまいち理解できたか自信がない。同じく白水社から出版されているベン・ラーナーの『10:04』を思い出す。すじがきから想起されるようなハチャメチャ感はそこまでなく、創作背景や作者の目的などを理解してから楽しむような、割と難易度の高い文学作品という印象だ。しかし、品物に対する詐欺師めいた「でっちあげ話」は読んでて単純に面白かった。それだけで満足。2019/12/29

そふぃあ

23
大筋は「物語」を売るという競売人の栄光と没落を描く作品なのだが、少し風変わり。 メキシコのジュース工場にあるというフメックス・ギャラリーに展示された作品との共同制作であったり、何度かリライトされるたびに構成が変わったり要素が増えたままの版がそのまま存在し、そして翻訳のたびに新しいヴァージョンの存在を許容する「開かれたテクスト」であるという。どうやら小説の域を超えた現代アート作品らしい。なんだか小説を読みながらこのメキシコの見知らぬ土地を散歩しているような心地になった。歯の挿絵が柔らかでかわいい。 2021/07/26

one_shot

20
何故このニッチな実験小説を手に取ったのか全く思い出せない。最初の数ページが面白く、読むにつれて好奇心が沈み込んでいった例。主人公はハイウェイと呼ばれる世界一の競売人で、彼が歯を買ったり売ったり失くしたりする話が、さまざまな話法に則って語られる。それは彼の歯の物語であり、彼の家族の物語でもある、と思う。歯切れが悪いのは、書いていて一体どういう話を読んだのかまだよく理解できてない事が大きい。本作はフメックス・ギャラリーという現代美術館の展示作品とのコラボ作品でもある。よってその美術作品の写真も載っている。2021/03/19

きゅー

12
語り手は世界一の競売人だと自称するサンチェス。彼はフメックス工場の警備員だったが、あることをきっかけにオークション術の講習を受けることになった。サンチェスは、小さい頃から集めてきたガラクタに物語を添えることで、全くのゴミをオークションで売ろうと考えている。本作にはアートキュレーターや、インスタレーション作品も登場し、作品の内側と外側が呼応するような構成にもなっている。そして世界各国の作家(サルトル、プルースト、ドストエフスキー、セサル・アイラなど)のパロディがそこかしこに登場して、読者をくすっと笑わせる。2021/06/24

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