出版社内容情報
「冷戦終結30年」にして解明される「謎」
本書は、冷戦を終結させ、ソヴィエトの改革を進めながらも、最後は解体へと導いてしまった、「世界を変えた男」の幼少期から引退後までを、取材と証言により、克明かつ人間味豊かに描いた、評伝の決定版。執筆に10年を費やした大作だ。
「ゴルバチョフは謎だ」。著者は冒頭で、ゴルバチョフ本人が「他人事のように」吐いた言葉を紹介する。ゴルバチョフはなぜ、憑かれたように、失脚へとつながりかねない危険を冒し、一見して不必要なほどの性急さで変革を急いだのか? いかなる衝動が彼を自滅の道へと突き動かし、結果として超大国のソヴィエトを崩壊へと導いてしまったのか?
このような疑問を起点として、本書は読者をゴルバチョフという「謎」を解く旅へと誘い込む。ゴルバチョフは自分について、体制の「産物」であると同時に「抗体」でもあった、と語る。彼が小さな農村で洗礼を受けた時に、その栄光も悲劇も歴史の必然として胚胎していたのかもしれない。
著者は『フルシチョフ』でピュリツァー賞と全米批評家協会賞を受賞したアメリカの歴史家。写真多数・登場人物一覧(人名索引)収録。
内容説明
理想しか見えない、夢想家にすぎなかったのか?クーデターから失脚後まで、「世界を変えた男」の真の姿に迫る。ピュリツァー賞と全米批評家協会賞受賞の歴史家による、評伝の決定版!
目次
第9章 ニーナ・アンドレイエワの書簡 一九八八年
第10章 嵐の前 一九八七‐一九八八年
第11章 首脳外交 一九八七‐一九八八年
第12章 国内における勝利と困難 一九八九年
第13章 海外における勝利と困難 一九八九年
第14章 分裂の危機 一九九〇年
第15章 一つのドイツへ 一九九〇年
第16章 破局への序奏 一九九一年一月‐一九九一年八月
第17章 クーデター 一九九一年八月
第18章 最後の日々 一九九一年八月‐一九九一年一二月
第19章 権力の座を降りて 一九九二‐二〇一六年
結語 ゴルバチョフとは
著者等紹介
トーブマン,ウィリアム[トーブマン,ウィリアム] [Taubman,William]
1940年生まれ。アメリカの政治学者・歴史学者。専門は、ロシア・ソ連政治外交史。独裁者スターリンを批判したニキータ・フルシチョフの生涯と、彼が生きた時代を描いた著作Khrushchev:The Man and His Eraで、ピュリツァー賞と全米批評家協会賞をダブル受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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