マルコムX―伝説を超えた生涯〈下〉

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  • サイズ B6判/ページ数 378p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560096703
  • NDC分類 289.3
  • Cコード C0022

出版社内容情報

ピュリツァー賞受賞の本格評伝!

 今も読み継がれている世界的ベストセラー『マルコムX自伝』があり、演説集があり、デンゼル・ワシントン主演の映画があり、もはや語り尽くされた感のある人物だが、どちらかというと人気ばかりが先行し、これまでその生涯が学術的に評されることは少なかった。本書は『自伝』の代作者アレックス・ヘイリーによって作り上げられたイメージと、英雄として描かれた映画の中の虚像を排し、生家の家族史から街のチンピラ時代、ブラック・ムスリムとしての活動、暗殺、死後の評価に至るまで、人間マルコムの生涯を編年体で記した本格評伝である。
 著者は米国におけるアフリカン・アメリカン研究の第一人者で、コロンビア大学で「マルコムXプロジェクト」を主導した著名な歴史家。本書は、彼の足かけ20年に及ぶ研究の集大成として出版されたものである。
 公民権運動史の中でもっとも議論を呼び、社会的影響力の大きかった人物の生涯を膨大な一次史料に基づいて再構築し、アメリカ現代史の中に位置づけた決定版。全米図書賞最終候補となったほか、ピュリツァー賞(歴史部門)を受賞。米国の学界・主要メディアで高く評価された。

マニング・マラブル[マラブル]
著・文・その他

秋元 由紀[アキモト ユキ]
翻訳

内容説明

20世紀アメリカ史の中でもっとも議論を呼び、社会的影響力の大きかった人物の生涯を膨大な史料に基づいて再構築し、アメリカ現代史の中に位置づけた決定版。ピュリツァー賞受賞作品。

目次

第10章 「ニワトリがねぐらに帰るように」(1963年12月1日~1964年3月12日)
第11章 ハッジで受けた啓示(1964年3月12日~5月21日)
第12章 「マルコムをなんとかしろ」(1964年5月21日~7月11日)
第13章 「尊厳を求める闘争」(1964年7月11日~11月24日)
第14章 「そんな男には死がふさわしい」(1964年11月24日~1965年2月14日)
第15章 死はしかるべきときに来る(1965年2月14日~21日)
第16章 死後の生
エピローグ―革命的な未来像とは

著者等紹介

マラブル,マニング[マラブル,マニング] [Marable,Manning]
コロンビア大学元教授。専門は公共政策論、アメリカ史、公民権運動史。アフリカン・アメリカン研究の分野を長年牽引した第一人者。1950年、米国オハイオ州に生まれる。76年、メリーランド大学でPh.D.を取得。タスキーギー大学、コーネル大学、パーデュー大学、オハイオ州立大学、コロラド大学ボルダー校などで教鞭を執る。93年、コロンビア大学アフリカン・アメリカン研究所を創設、その後10年にわたって所長を務めた。2012年、『Malcolm X:A Life of Reinvention』でピュリツァー賞を受賞したほか、数々の賞を受賞。著書多数。2011年4月、同書の刊行を目前にして病没

秋元由紀[アキモトユキ]
米国弁護士。ジョージ・ワシントン大学ロースクール修了。著書の他、訳書にタンミンウー『ビルマ・ハイウェイ』(第26回アジア・太平洋賞特別賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

拓郎

36
もう少しマルコムXの本を読んでみます。まずは自伝かな。2021/01/20

キミ兄

6
ムスリムに帰依しメッカを巡礼してますます目線がグローバルになっていくマルコムX。それに対し殺意を抱く出身母体のネイションオブイスラム。下巻のほとんどがその陰謀の顛末に費やされる。人権運動をうたいながら結局は権力争いというのが貧しい。追い詰められ過ぎているからか。何とか読み切った自分をほめたい。☆☆☆。2019/05/26

らん

4
狭い価値観から抜け出し 新しい視野をみつけていくマルコムと マルコムを通してしか物を見ない 考えない周囲の人間とのギャップに苛立った。支持者って都合がいいとも思う。思想を支持するのなら 同じ土俵で議論できるだけの 考えや知識 を持たなければ ただのアイドル推しと変わらないのでは? 周りが考えるほど マルコムは超人ではなく 葛藤もするし間違いもする ひとりの人間かと思う。マルコムXという 生き物 として扱うなら それこそが差別ではないかな。彼にすべて負わせながら 支持するけど理解はしない人たちが暗殺者かな。2020/03/19

Ryosukem90

2
コロンビア大学元教授のピューリツァー賞受賞作の下巻。 1963年12月から1965年2月の暗殺までの1年3ヶ月間が大部分を占め少し冗長だか、議論のあるNOI引退後の変遷を丁寧に描く。矛盾した発言が多かったとはいえ、黒人を何よりアメリカ市民と捉えたキング牧師に対し、パンアフリカ主義など後年まで黒人のアイデンティティと尊厳を重視していたとする。 スラムの黒人を取り巻く困難な家庭事情や貧困の再生産、犯罪の身近さなどは中西部の白人貧困層と共通するように見受けられ、マルコムの向き合った課題の深遠さに思いを巡らせた。2019/06/10

hoven

2
膨大な人物が出てくる上にその人物が何度も名前を変える。再読、再再読が必要。マルコムが自身の哲学を成長させたのは最晩年の1年で飛躍的に進化した。本当に大作。2019/03/26

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