蛮行のヨーロッパ―第二次世界大戦直後の暴力

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蛮行のヨーロッパ―第二次世界大戦直後の暴力

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  • サイズ A5判/ページ数 636p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560096574
  • NDC分類 230.7
  • Cコード C0022

出版社内容情報

ヘッセル=ティルトマン賞受賞作品

 本書は、1945年の終戦から40年代末まで、欧州各地で吹き荒れた夥しい残虐行為──復讐、民族浄化、内戦──などを詳細に論じ、「戦後の闇」に光を当てる歴史書。むろん、大戦が終わってすぐに平和が訪れたわけではなく、大混乱のさなか、残虐行為が次々と広範囲にわたって起こったことが明かされる。「民族浄化」、「内戦」、「ソ連支配」といった大きな視点から、ドイツ人看守への復讐、ドイツ人兵士と関係をもった女性の頭髪の丸刈り、ドイツ人兵士と現地女性との間に生まれた子供への嫌がらせといった身近な事例まで、網羅している。
 自民族の被害を誇張して加害の過去を相対化したり、他民族の加害によって自民族の加害の過去を相対化するような試みが、現在に至るまで行われている。本書は、大戦直後の「暴力」の知られざる実態を、当事者の証言と最新の統計を駆使して、冷静に解明している。
 本書は、イアン・カーショーが「生々しく、背筋が凍る」と賛辞を寄せ、英国で優れた歴史ノンフィクション作品に贈られるヘッセル=ティルトマン賞を受賞し、世界八カ国語以上の言語に翻訳されている。口絵写真・地図多数収録。

キース・ロウ[ロウ]
著・文・その他

猪狩 弘美[イカリ ヒロミ]
翻訳

望 龍彦[モチ タツヒコ]
翻訳

内容説明

欧州各地で吹き荒れた夥しい残虐行為―復讐、民族浄化、内戦―などを、英国の歴史家が、証言や統計史料を駆使して包括的に論じ、「戦後の闇」に光を当てる。口絵写真・地図多数収録。ヘッセル=ティルトマン賞受賞作品。

目次

第1部 戦争の遺産(物理的破壊;不在 ほか)
第2部 復讐(血への渇き;解放された収容所 ほか)
第3部 民族浄化(戦時の選択;ユダヤ人の逃亡 ほか)
第4部 内戦(戦争の中の戦争;フランスとイタリアの政治的暴力 ほか)

著者等紹介

ロウ,キース[ロウ,キース] [Lowe,Keith]
1970年生まれ。マンチェスター大学で英文学を学び、作家および歴史家として著作を発表し続けている。連合国によるハンブルク爆撃によって生じた1943年の空襲大火に関する著作、Inferno:The Devastation of Hamburg,1943(2007)が知られている。著書『蛮行のヨーロッパ―第二次世界大戦直後の暴力』は『サンデー・タイムズ』のトップ10ベストセラーとなり、英国で優れた歴史ノンフィクション作品に贈られるヘッセル=ティルトマン賞を受賞し、世界8カ国語以上の言語に翻訳されている

猪狩弘美[イガリヒロミ]
東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。桐朋学園大学ほか非常勤講師。専門はドイツ現代史

望龍彦[モチタツヒコ]
東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。翻訳者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

BLACK無糖好き

14
WWⅡ後の数年間に欧州で起きた夥しい蛮行の全体像を描出。復讐、民族浄化、内戦と様々な要素があり、その背景も単に法や秩序の崩壊といったものだけではなく(現にチェコでは、ナチ関係者に対する報復行為を犯罪とは区別する法律が戦後一定期間運用されたようだ)、地域毎に様々なケースが存在する。東欧側の現地語の資料と相当格闘したようで、その成果は作品から感じ取れた。◆ただ、残念ながら不自然な日本語訳が目立つ。編集サイドが血腥い描写の数々に耐えきれなかったわけではないだろうが、編集確認作業が不十分との印象。2019/02/23

ケイトKATE

8
第二次世界大戦末期から終結後のヨーロッパで起きた蛮行は、憎しみと復讐に満ちたものであった。ナチス・ドイツ占領下だった地域では対独協力者への報復があり、報復は男性どころか女性や子どもたちにも及んだ。そして、共産主義と反共産主義の権力闘争が各国に広がった。特に東ヨーロッパ諸国における蛮行はおぞましいものだった。ホロコーストで多大な犠牲を蒙ったユダヤ人を攻撃し東ヨーロッパから追い出し、国内に存在する少数の民族を排除し、ソ連の手先である共産主義者がいかさまな手法で政権を奪いソ連の衛星国へと変わり果てた。2019/12/31

Aby

6
ヨーロッパでWW2が終わって,翌日から何もかも平和になったわけではない.西に追いやられるドイツ人,対独協力者へのリンチ,略奪,レイプ……だけではなかった.第1部「戦争の遺産」,第2部「復讐」,第3部「民族浄化」,第4部「内戦」で構成される.◆「憎悪をもたらすのは,過去の罪を私たちが忘れずにいることではなく,それらを忘れずにいるのその仕方である」(p.591)◆「森の兄弟たち」の映画があったような気がするが,記憶違いか?2021/11/22

Fumitaka

2
戦後のヨーロッパで東西を「問わず」吹き荒れた暴力について叙述していく。分厚くて身構えたのだが一気に読みきってしまった。作中でも触れられているが、『ヨーロッパ戦後史』の頭の方で触れられた話題をより細かく、よりフォーカスを当てて普遍的なものへと広げている。キース・ロウは「著述家」とのことで、どこまでアカデミックか自分にはわからないが、しかしルーマニアに関する箇所では見覚えのある研究者(Dennis Deletant)の名が言及されており、少なくとも最初から「ジャーナリズム」に傾いた著作ではないように思われる。2021/05/27

Masako3

2
★★★ ノンフィクションの歴史家作家。第二次世界大戦のヨーロッパの様々な非人道的な事件を統計や証言で客観的、網羅的に伝えた意欲作。ともすれば、ナチの蛮行とその終息とシンプル化されがちだが、その背後にはユダヤ人に対する共通する嫌悪、他民族間の確執、共産主義vs民主主義のイデオロギー対決、などが複雑に絡む。また、復讐や嫉妬などの戦時中の揺り返しによるジェノサイドは当然にあった。ダイアモンドが指摘したようにこれは人類の遺伝子に刻まれたもので避け難いものかとも思わせる。物理的にも内容的にも重い本。2019/04/07

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