出版社内容情報
限界を踏み越える導きの人物群、楽音の源泉をめぐる濃密な音楽論、死という逆ユートピアに抗する古今東西の希望像など。
【著者紹介】
1885~1977年。ドイツの哲学者。著書に「ユートピアの精神」など。
内容説明
最終第五部の前半を収録。限界踏み越えの導きの像ファウストとドン・キホーテの差異を探り、最も濃密な人間世界としての音楽の倫理性と、最も手ごわい非ユートピア「死」を究める旅に出る。
目次
第5部 (同一性)満たされた瞬間の願望像(道徳、音楽、もろもろの死のイメージ、宗教、東洋の自然、最高善)(自分が何なのか分からない;家庭と学校が手引きする;人間らしくなるための導きの像そのもの;危険な生と幸福な生の道標;意志のテンポと省察の道標、孤独と友情の道標、個人と共同体の道標;若きゲーテ、非諦念、エアリエル;限界を踏み越える導きの人物像。ファウストと満たされた瞬間を求める賭け;ドン・キホーテとファウストに示された、抽象的な限界踏み越えと媒介された限界踏み越えの道標;音楽における踏み越えともっとも濃密な人間世界;自己と、墓場の提灯、または最も手強い非ユートピアの力、死、に抗する希望像)
著者等紹介
ブロッホ,エルンスト[ブロッホ,エルンスト] [Bloch,Ernst]
1885‐1977。ドイツのマルクス主義哲学者。1918年の『ユートピアの精神』は、若きベンヤミンをはじめアドルノなどフランクフルト学派に多大な影響を与えた。ナチス時代にはアメリカに亡命し、戦後東独に戻るも、教条的マルクス主義から異端視され、1961年に西独に渡る。既成性を拒否する“未だ・ない”の存在論と“未だ意識されないもの”を先取りする芸術のユートピア機能を重視することにより、自然と人間とを貫く広大な領域に前人未踏の希望の哲学を切り開いた。1967年、その全業績によりドイツ書籍商組合の「平和賞」を受賞
山下肇[ヤマシタハジメ]
1920年生、1942年東京大学文学部卒、東京大学名誉教授、2008年没
瀬戸鞏吉[セトキョウキチ]
1927年生、1954年東京大学文学部卒、元成蹊大学教授、2006年没
片岡啓治[カタオカケイジ]
1928年、1955年東京大学文学部卒、獨協大学名誉教授、2004年没
沼崎雅行[ヌマザキマサユキ]
1932年生、1955年東京大学文学部卒、慶應義塾大学名誉教授
石丸昭二[イシマルショウジ]
1940年生、1966年東京大学大学院修了、獨協大学特任教授、お茶の水女子大名誉教授
保坂一夫[ホサカカズオ]
1941年生、1966年東京大学文学部卒、東京大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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