出版社内容情報
オバマ政権からトランプ政権にかけて問題であり続ける移民論の参照軸となっている記念碑的論考
内容説明
五年滞在すれば不法でなくなる?世界的権威による現実主義的移民論。
目次
1 恩赦の根拠
2 フォーラム
解説 不法移民をいかに処遇すべきか(横濱竜也)
読書案内(横濱竜也)
座談会 危機の時代の移民論
著者等紹介
カレンズ,ジョセフ[カレンズ,ジョセフ] [Carens,Joseph H.]
トロント大学政治学教授。カレッジ・オブ・ホーリークロス卒業、イェール大学で博士号取得。移民正義論における「開放国境論open border theory」の主唱者として知られる
横濱竜也[ヨコハマタツヤ]
1970年生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了。博士(法学)。現在、静岡大学学術院人文社会科学領域教授。専門は法哲学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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すずき
0
開放国境論の元祖であるカレンズの翻訳ということで、移民正義論の哲学的な考察を期待すると少し拍子抜けしてしまうかもしれない。カレンズは理想理論として展開した開放国境論とは区別される非理想理論的な位置づけとして、国境管理を自明に権利とみなす側の立場からも共役可能な理由付けによって長期間、国に滞在する不法移民の滞在権保証を「恩赦」として与えるように説く。カレンズがここで言う「非理想理論」はかなり、政治哲学一般に使われるものとは違うように思うが、それはボスニアックや訳者解説、座談会でも指摘されている。読みやすい。2019/03/24
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