出版社内容情報
聖書から浮かび上がる古代オリエント・地中海世界、一方で歴史は聖書本文にどんな影響を与えたか。聖書の成り立ちを都市ごとに見る。考古学・聖書学者が語る、聖書と古代世界
聖書はどのようにしてできたのか。完成した文書として天から舞いおりたのでもなければ、ひとりの人間が啓示を授かり、それを一言一句記録したものでもない。長い年月をかけ、多くの人の手をへて記述・筆写・編集がなされたものであり、その過程で時代と環境の影響をさまざまに受けてきた。本書は、聖書から浮かび上がる古代オリエント・地中海世界のありさまや、一方で歴史が聖書本文に与えた影響を、都市ごとに見ていくことで、聖書の成り立ちをたどるものである。
たとえば、エルサレムの神殿を建てるための木材はどこから持ってきたか、その記述からは、当時の交易関係がわかる(フェニキアの都市国家)。「ハルマゲドン」の語源は地名だった(メギド)。ギリシア哲学やアレクサンドロス大王の遠征は聖書の記述に影響を与えた(アテネ)。イエスがベツレヘム生まれならなぜ「ナザレのイエス」なのか、そして福音書の読者対象は(ベツレヘムとナザレ)、など。
聖書を、過去の信者たちが「日常生活を懸命に生きる姿を通じて今日の信者を励ます記録」ととらえる考古学・聖書学者が語る、旧約・新約聖書の世界。
ロバート・R・カーギル[カーギル]
著・文・その他
真田 由美子[サナダ ユミコ]
翻訳
内容説明
交易事情や戦争、異教の神々、ギリシア哲学、そして人々の思い。聖書から浮かび上がる古代オリエント・地中海世界、一方で歴史は聖書本文にどんな影響を与えたか。聖書の記述や矛盾が意味するものを都市ごとに読み解く。
目次
第1章 フェニキア人の都市国家
第2章 ウガリト
第3章 ニネヴェ
第4章 バビロン
第5章 メギド
第6章 アテネ
第7章 アレクサンドリア
第8章 エルサレム
第9章 クムラン
第10章 ベツレヘムとナザレ
第11章 ローマ
著者等紹介
カーギル,ロバート・R.[カーギル,ロバートR.] [Cargill,Robert R.]
カリフォルニア大学ロサンゼルス校でPh.D.取得、アイオワ大学で教鞭を執る。専門は聖書学、考古学。またCNNで、聖書や死海文書などについての番組の司会もたびたび務めている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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