出版社内容情報
移民が溢れテロが頻発する時代に〈他者〉とどう向き合うか。27言語の視点から見た〈多様性〉とは? 学長ほかによる座談会も収録。グローバリズムの偏重にあらがうために
あらゆるものが国境を越えて移動する今日、未知なるもの、異質なものとの遭遇は避けられない。それは時に幸せな出会いとなり、時に恐ろしい衝突や摩擦を生む。移民が溢れテロが頻発する時代に、〈他者〉とどう向き合うべきか。この問いを突きつけられたとき、我々は背景にある文化、そしてその核となる言語の存在を改めて実感するだろう。
本書は、東京外国語大学で専攻される27言語それぞれの視点から、この問いを捉えなおす試みである。浮かび上がる問題は歴史、宗教、政治、経済など多岐にわたり、我々に〈多様性〉についての再考を迫る。言語を取り巻く視線は、どこに立脚しているのか? 英語や地域共通語と母語の狭間で、日常の言葉はどう語られるのか? 社会的優位性をもたぬ言語をいかに保持するのか? また、〈外国語〉と国家、個人の関わりについて討議した座談会「言語と文化の多様性を生きる」を収録。
グローバル化の進んだ社会では、ひとつの地域にいくつもの文化が複雑に共生している。異文化が身近になる一方、各地で内向的・排外的なふるまいも目立つ。世界が流動性を増すなか、何に眼を向け、いかに学ぶべきか。いま立ち止まって考える。
東京外国語大学言語文化学部[トウキョウガイコクゴダイガクゲンゴブンカガクブ]
内容説明
移民が溢れテロが頻発する時代に“他者”とどう向き合うか。27言語の視点から見た“多様性”とは?学長ほかによる座談会も収録。
目次
座談会 言語と文化の多様性を生きる
1 その眼差しは誰のものなのか?(小さいわりには複雑;バンドゥン今昔、そして…;ローザかローサか? ほか)
2 わたしの声はわたしのものなのか?(識字率から考える;“帝国”という幻想;聞く、話す、そしてその先へ ほか)
3 いかに彼らと生きるのか?(越境する;多極化・多元化するルゾフォニア;やさしい日本語 ほか)
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