独裁者の料理人―厨房から覗いた政権の舞台裏と食卓

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独裁者の料理人―厨房から覗いた政権の舞台裏と食卓

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  • サイズ 46判/ページ数 344p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784560094822
  • NDC分類 312.8
  • Cコード C0022

出版社内容情報

コウケンテツ氏推薦! 元お抱え料理人たちの証言

 歴史の重要な瞬間に彼らは何を目にしたか? 20世紀の独裁者5人に仕えた料理人たちの悲喜こもごもの人生。2021年度〈グルマン世界料理本賞〉受賞作。
 著者はあるとき、ユーゴスラヴィアの独裁者チトーの料理人についての映画を見て、歴史上の独裁者に仕えた料理人たちに興味を抱く。そしてついに本物の独裁者の料理人を探す旅に出る。
 本書に登場する独裁者はサダム・フセイン(イラク)、イディ・アミン(ウガンダ)、エンヴェル・ホッジャ(アルバニア)、フィデル・カストロ(キューバ)、ポル・ポト(カンボジア)。彼らに仕えた料理人たちは、一歩間違えば死の危険に見舞われた独裁体制下を、料理の腕と己の才覚で生き延びた無名の苦労人ばかりである。著者はほぼ4年かけて4つの大陸をめぐり、たとえ料理人が見つかっても、説得してインタビューに応じてもらうまでが一苦労で、なかには匿名で取材に応じる人もいた。
 インタビューを再構成する形で料理人たちの声が生き生きと語られ、彼らの紆余曲折の人生の背後に、それぞれの国の歴史や時代背景が浮かび上がる。各章にレシピ付き。

内容説明

歴史の重要な瞬間に彼らは何を目にしたか?20世紀の独裁者5人に仕えた料理人たちの悲喜こもごもの人生。2021年度“グルマン世界料理本賞”受賞作。各章レシピ付き。

目次

オードブル
朝食―泥棒の魚スープ サダム・フセインの料理人、アブー・アリの話
オードブル
ランチ―山羊のロースト イディ・アミンの料理人、オトンデ・オデラの話
オードブル
午餐―シェチェ・パーレ エンヴェル・ホッジャの料理人、Kさんの話
オードブル
夕食―魚のマンゴーソース フィデル・カストロの料理人、エラスモとフローレスの話
デザート―パパイヤのサラダ ポル・ポトの料理人、ヨン・ムーンの話
コーヒー
香辛料

著者等紹介

芝田文乃[シバタアヤノ]
1964年神奈川県生まれ。筑波大学芸術専門学群卒業。ポーランド語翻訳者、写真家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

134
フセインは故郷の味を愛し、黒人のアミンは英国風料理を好み、糖尿病で食事を制限されたホッジャは常に腹をすかし、元ゲリラのカストロは食事時間が不規則で、ポル・ポト政権高官の大半は料理人を妻とした。粛清や弾圧を繰り返した独裁者も、料理人が語るエピソードからは日々の食事を楽しむ普通の人間でしかない。彼らを怪物視する立場からすれば「危ない人も普通に見える」など信じ難いが、他人より権力欲や猜疑心が強く実行力がある「見た目通りの普通の人」なのだ。独裁者の体制が滅び過去になった今、ようやく人間の愚行の歴史を振り返られる。2023/05/24

syaori

71
フセインやポル・ポト、アルバニアのホッジャなど20世紀を代表する独裁者の料理人を訪ねたルポ。料理人の半生や独裁者との関係、その生活などが語られます。これに独裁時代を体験した人物や歴史家などの話が挿み込まれ、母の味を愛するホッジャが国民の平均寿命と就学率を高め、同時に20万人が収容所に送られたというように、その人物と統治時代が多角的・重層的に示され興趣が尽きません。また独裁者が「世界のどこから出てくるのか」、どうやって「自分に対する忠誠を確保」するのかという普遍的な問いに対する答えも窺える興味深い本でした。2024/03/15

seacalf

65
読んでいるだけで緊張感が増す貴重な経験をした料理人達の告白。独裁者ならではの惨虐さと気前良さがわかるエピソードがわんさか。歴史書では窺い知れない独裁者達の素顔が見られ、スリリングで大変面白い読み物に仕上がっている。ウガンダの独裁者に仕えた料理人オトンデとポル・ポトにぞっこんなシスター・ムーンの語りはそこいらの小説に引けを取らない抜群の面白さ。夢中になってページをめくる指を止められないほど。サダム・フセイン、フィデル・カストロ、エンヴェル・ホッジャの料理人達の話もとんでもなく面白い。年間ベスト本入り決定。2024/03/03

ヘラジカ

62
『踊る熊たち』の著者による新たなる傑作ルポルタージュ。歴史を血で染めた独裁者たちは如何なる食生活を送っていたか。彼らの料理人は主君とどんな関係を築き、どんな立場で時代を見つめていたか。非常にシンプルな視座であるにも拘わらず、この本を手に取るまで気にしたこともなかった。思い出を語る料理人それぞれが波瀾曲折の恐ろしい人生を送っており、小説の主人公としても通用するほどの物語を持っている。生きるのに必要不可欠でありながら多種多様な「食」を通すことで、暗黒のイメージでしかなかった独裁者が生きた存在として像を結んだ。2023/04/05

天の川

61
フセイン、アミン、ホジャ、カストロ、ポルポト…周囲の人々が粛清される中、独裁者の胃袋を掴んだことで生きながらえた料理人たちの証言。生きるための手段として割り切った人、今も報復に怯える人、心酔し英雄として崇める人…それぞれだが、まさに薄氷を踏むような人生だ。独裁者は、ただ権力が欲しかった人から平等な社会を理想として立ち上がった人と出発点は違っても、ゴールは同じなのだと改めて思う。権力に固執し、猜疑心の塊になり、国民を飢えさせ、他人の命を軽んじる。今、再び独裁国家が増えているのがとても怖い。レシピも少しあり。2023/05/15

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