出版社内容情報
より多く稼ぎ、万人が働き、より良く生活するために! 気候変動やパンデミックの時代の「働き方改革」を唱え、労働の在り方を問う。
内容説明
ブルシット・ジョブからの脱却に必要なのは、「より少なく働くか、働き方を変えるか、あるいはまったく働かない」こと。ベーシック・インカムの政策論争が進んでいる欧州の最新研究を踏まえながら、気候変動やリモートワークの時代の「働き方改革」を唱え、労働の在り方を問う。
目次
序章
第1章 より少なく働く
第2章 働き方を変える
第3章 まったく働かない
結論 そして、その後…
著者等紹介
中野佳裕[ナカノヨシヒロ]
PhD(英サセックス大学)。専門は社会哲学、グローバル・スタディーズ、社会デザイン学。立教大学21世紀社会デザイン研究科特任准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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くらーく
2
ベーシックインカムのところをちょっと読んだだけ。不思議な本で著者略歴が無くて、訳者略歴があるのね。訳者が大変詳細に解説してくれているので、訳者解説だけでも十分かと。 ベーシックインカムについては、自分ももうすぐ年金生活が見えてきて、働かなくても収入があるのはベーシックインカムと同じじゃないかと思って。消費するのが仕事(労働)だと思うのだが。著者は、働かない世界がユートピアって言うけど、そうかなあ。無職になると何か働きたくなるけどね、何もしないよりは、お役に立っているとの自己肯定感のために。2024/05/16
Arihiro Minoo
2
ラトゥーシュの労働論。「より少なく働くか、働き方を変えるか、あるいはまったく働かない」の3つを軸に議論を展開。今雇用のある人はより少なく働き、失業者に仕事を分配しつつ、増大した自由時間でインフォーマル経済によって日銭を稼ぐといったビジョンを論じる。最後はベーシックインカムの議論。「南のインフォーマル経済から学ぶべし」という視点はラトゥーシュらしいし、人類学的でもある。 このような環境運動と労働運動を架橋する議論は必要だが、今ある資本主義的価値観から抜け出せるかどうかが鍵。お前はできるのかと言われると……2024/03/18
す○○
1
文章が難解で理解に至らなかった。解説を読むとフランス語特有のレトリックや言葉遊び、現代フランス政治の特殊な背景を知らないと理解し難しい一冊のようだ。ブルシットジョブが出てくる第三章「まったく働かない」でようやく著者の主張が理解しやすくなったが、働かずに済むならば当然ベーシックインカムに関心が向く。しかしその点でも著者の主張を明確に理解するには至らず。ラトゥーシュ先生の論は他の本でも読んでいるので、得るものの少なかった一冊。2024/03/25
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