出版社内容情報
冷笑よりも、素朴だが重要なメッセージ。
筆禍に舌禍、テロ事件やコロナ禍まで、作家生活30年の集大成! フランスきってのベストセラー小説家による、待望のエッセイ集。
ウエルベックは〈私が政治的に正しくなって、それで何が得られるのでしょう。〉と語る。その歯に衣着せぬ発言の数々には、眉をひそめさせられるものもある。拒絶反応を引き起こす読者もいるだろう。
詩人や文学者をはじめ、左翼知識人にフェミニスト、映画、音楽、建築、宗教……まがまがしくも目くるめく混乱した世界に「介入」するウエルベックの論舌は、鋭く、耳目を集める。
多種多様なジャンルを射程におさめた本書に通底するのは、「口撃」しようとする批判精神ではなく、人間性への関心だ。そこから浮かび上がってくるのは、書くことに愚直にむきあう人物の創作の秘密─「現実を観察し、未来を予測する小説家の哲学」である。冷笑よりも、素朴だが重要なメッセージが込められている。
ヴァレリー・ソラナスの問題作『SCUMマニフェスト』の解説(「人類、第二の段階」)も完全収録! なお巻末には、フランスの政治や文化がわかるように、訳者による「索引註」を付す。
内容説明
「私が政治的に正しくなって、それで何が得られるのでしょう。」政治家はもちろん、詩人や文学者をはじめ、左翼知識人にフェミニスト、映画、音楽、建築、宗教…まがまがしくも目くるめく混乱した世界に、歯に衣着せないロジックで「介入」する!フランスきってのベストセラー小説家による待望のエッセイ集。
目次
ジャック・プレヴェールは間抜けだ
ジャン=クロード・ギゲの『蜃気楼』
混乱へのアプローチ
失われたまなざし―無声映画への賛辞
ジャン=イヴ・ジュアネとクリストフ・デュシャトレとの対談
皮むきとしての芸術
創造的不条理
パーティー
無為の時間
オペラ・ビアンカ〔ほか〕
著者等紹介
ウエルベック,ミシェル[ウエルベック,ミシェル] [Houellebecq,Michel]
1956年生まれ。現代フランスを代表する小説家、詩人。スキャンダラスな内容から批判にさらされることが多いが、その小説作品は40を超える言語に翻訳され、世界的な人気を博している
西山雄二[ニシヤマユウジ]
1971年生まれ。東京都立大学人文科学研究科教授
八木悠允[ヤギユウスケ]
1983年生まれ。ロレーヌ大学博士課程在籍。専門はフランス現代文学、とくにミシェル・ウエルベック研究
関大聡[セキヒロアキ]
1988年生まれ。東京大学大学院博士課程、パリ・ソルボンヌ大学フランス文学・比較文学研究科博士課程に在籍。専門は二十世紀フランス文学・思想、特にジャン=ポール・サルトル研究
安達孝信[アダチタカノブ]
1990年生まれ。日本学術振興会特別研究員PD。神戸大学、奈良女子大学非常勤講師。19世紀フランス文学、とくにエミール・ゾラを中心とした自然主義文学研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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やいっち
ラウリスタ~
garth
ふみふみ
hikarunoir