歩き娘―シリア・2013年

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歩き娘―シリア・2013年

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  • サイズ 46判/ページ数 240p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560093559
  • NDC分類 929.763
  • Cコード C0097

出版社内容情報

言葉を発せず、歩くのをやめられない少女。包囲下で爆撃にさらされ、地下室に拘束されたまま、見知らぬ「あなた」に宛てて書き綴る。

内容説明

私の言葉を読んでいるとき、きっと、私はあなたと一緒にいますよ。言葉を発せず、歩き出すと足が止まらなくなる少女リーマー。包囲下で爆撃にさらされ、地下室に拘束されたまま、一本きりの青いペンで、見知らぬ「あなた」に宛てて書き綴る。2018年度フェミナ賞外国文学部門・2021年度全米図書賞翻訳部門最終候補作。

著者等紹介

ヤズベク,サマル[ヤズベク,サマル] [Yazbek,Samar]
1970年、シリア・ラタキア県ジャブラ生まれ。99年、短篇集『秋の花束』を刊行、文筆生活に入る。アサド大統領と同じくイスラーム教アラウィー派の一族の出身でありながら、2011年以降、一貫して反アサド政権の立場をとり、逮捕・拘束を経て同年夏にシリアを脱出。小説家、シナリオライター、編集者、ジャーナリストとして活躍する一方、女性を支援するNPO団体を設立。2009年、39歳以下の優れたアラブ作家「ベイルート39」の一人に選ばれる。2011年に始まったシリア蜂起の最初の四か月の日記に基づく長篇小説『交戦』を2012年に刊行。英訳は同年の国際ペンクラブのピンター文学賞「勇気ある国際的作家」を受賞した

柳谷あゆみ[ヤナギヤアユミ]
慶應義塾大学文学研究科後期博士課程単位取得退学。早稲田大学、慶應義塾大学などで非常勤講師(アラビア語担当)。歌人として第一歌集『ダマスカスへ行く 前・後・途中』(2012年)で第五回日本短歌協会賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ヘラジカ

54
シリアの”超現実的”戦争文学。言葉を持たず、行動を制限された少女が、小さな窓から覗くように見つめる悍ましき世界。言うまでもなく語り手の存在自体がその国で生きる女性、引いては国そのものの暗喩と読めるわけだが、とにかく過酷なサバイバルや戦場の混沌、終わりの見えない絶望を鮮明に描いていて気圧される。血生臭い生活と、『不思議の国のアリス』や『星の王子さま』などの童話で形成された少女の内面世界が混じりあい、まるで悪夢のようだ。少女が綴った最後の言葉、その先を思わずにはいられない。2024/06/09

ねむ

17
副題「シリア・2013年」の通り、シリア内戦に巻きこまれた少女が書き綴る、現実と夢想が入り交じった世界。幼い頃に自分の意思の表明としての言葉を発することをやめ、その代わりのように独自の文字で世界を表現し、歩きだしたら止まらない脚を持つ。周囲からは障害者のように扱われ、内戦で大切な人たちが消えて行き、封鎖下の東グータで化学兵器攻撃や飢えに直面しながらも、アリスや星の王子様の世界と重ねて周囲の有り様を見つめ続ける。世界との距離の取り方がいかにも思春期の少女らしく、詩的で胸を打つ分、苛酷な現実に胸が塞がる思い。2024/08/11

星落秋風五丈原

16
星の王子様が出てきます。主人公は本当に病ですか?歩き回ることは安定して生きる場所がないことの比喩?2024/06/30

taku

15
作者が母国に向ける目線そのものを伝えているのだろう。発話が困難で、歩き出すとやめられず紐で繋がれる娘は、抑圧、束縛と自立、自由の喩えだと想像がつく。であれば、主人公はシリアの女性たち。手記を通した語りかけから内戦の惨状が浮かぶ。ただ、辛いこと続きでも恨み言を吐かず、自分が見たこと感じたことを書き綴り、書くことについてまた語る娘によって、物語は愛おしさと悲しさのミルフィーユになる。シリアの現状は、今もこのような物語が連鎖していることを思わせる。2024/09/25

フランソワーズ

14
本人の意思とは関係なく”歩く足”は、あらゆることを規制しようとする社会への反抗。発話障害は、心のうちを明かせない抑圧する社会への拒否反応。そんな〈私〉が戦時下のシリアのなかで生き抜く物語。しばしば空想の世界に没頭するのは、過酷な現実のもとで束の間の救いの場を求める行為なのか。だとすると、楽しく、美しくあるだけにかえって切ない。そしてこれは単なるフィクションではなく、〈私〉が世界に向けて発信するメッセージなのでしょう。→2024/07/11

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