ナチ時代のドイツ国民も「犠牲者」だったのか―犠牲者の歴史政治学

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ナチ時代のドイツ国民も「犠牲者」だったのか―犠牲者の歴史政治学

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  • サイズ 46判/ページ数 200p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784560091623
  • NDC分類 234.074
  • Cコード C0022

出版社内容情報

戦後ドイツの「犠牲者」認識の変遷を追う

日本でも、特攻隊員や被爆者、空襲被害者など、さまざまなカテゴリーの「犠牲者」を通して戦争が記憶されてきたように、戦後の国民意識が形成されてきた。犠牲者言説の変化は戦後ドイツの国民形成と密接な関係にある。
戦後のドイツ人はナチズムの「加害者」としての過去に向き合いながら、戦争の「犠牲者」としての認識も持っていた。特に戦後世代が多数を占めるようになると、この「犠牲者」意識は重要視されるようになった。本書は1980年代以降に「犠牲者」概念が頻繁に用いられるようになった背景を分析し、「犠牲者の歴史政治学」を提唱する。
本書は〈犠牲者・加害者〉という二元論ではなく、〈加害者・能動的犠牲者・受動的犠牲者〉という三分類で過去を理解すべきだとする。「白バラ」やヒトラー暗殺未遂犯、ソ連兵の性暴力被害者、強制追放された者など、多様な犠牲者像の変遷を追う。1980年代以前、暗殺未遂犯は肯定的評価を受けず、性暴力の被害も封印された。一方、ソ連侵攻による追放者は冷戦下で「能動的犠牲者」として語られた。
1980年代以降、ホロコーストが世界史的事件として認識され、「ホロコースト・モデル」が確立すると、受動的犠牲者が歴史の中心となり、性暴力や追放の被害者も語れるようになった。この変化は戦後ドイツの国民形成と密接に関わる。
この問題は日本にも通じる。
日本でも、特攻隊員や被爆者、空襲被害者など、さまざまなカテゴリーの「犠牲者」を通して戦争が記憶され、戦後の国民意識が形成されてきた。本書は、ドイツの「過去の克服」と犠牲者概念の変遷を明らかにする意義深い研究である。

内容説明

戦後ドイツの「過去の克服」と「犠牲者」言説の変遷を追い、歴史認識と国民形成の関係を根本から問い直す。〈加害者vs犠牲者〉の二分法から脱し、〈加害者‐能動的犠牲者‐受動的犠牲者〉という概念の複合体を通して分析。写真・図版多数収録。

目次

序章
第1章 反ナチ抵抗犠牲者とその戦後
第2章 追放と性暴力
第3章 反ナチ抵抗犠牲者の記憶
第4章 追放の記憶
第5章 性暴力犠牲の語りとトラウマ
終章

著者等紹介

高橋秀寿[タカハシヒデトシ]
1957年生まれ。立命館大学大学院文学研究科博士課程後期単位取得退学。文学博士。立命館大学文学部特任教授。専門はドイツ現代史・現代社会論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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Go Extreme

2
加害者と犠牲者の二分類 能動的/受動的犠牲者 「犠牲者」意識と「ユダヤ人」観 自らの意思の能動的犠牲 意思に反する受動的犠牲 「能動/受動」性の政治性 戦後ドイツの「犠牲者」記憶 空襲含む戦争犠牲者 反ナチ抵抗「7月20日の男たち」 「無垢の花々」の役割 「白バラ」の抵抗運動 政治目的のない「個人の犯罪行動」 反ナチ亡命者の存在 「故郷被追放者」の強制移住 戦時下の性暴力 トラウマ/「戦争の子」世代伝達 「ホロコースト・モデル」形成 「犠牲者意識ナショナリズム」2025/05/20

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