出版社内容情報
21世紀初頭、北京郊外の農村と南部の工業都市を舞台に、変化の荒波に翻弄されつつたくましく生きる人びとの日常を描いた傑作ルポ。
内容説明
中国全土に高速道路網が整備されるのに伴って、それまで隔絶していた都市と農村は急速に近づいていった―。本書は、本格的なモータリゼーションが始まったばかりの中国各地をレンタカーで巡り、ときに長期滞在して、都市と農村に押し寄せる変化の大波を、市井の人びとの視点から描いたドキュメントである。チベット高原に近い辺境の地で目にした「消えゆく村々」の歴史と現実、北京郊外の農村で生活をともにした魏一家の民宿ビジネスと泥沼の党書記選挙、浙江省麗水市の起業家が手がけた下着製造工場の盛衰など、昨日とはまったく違う今日を必死に生きようとする人びとの姿を、ユーモアを交えながら多角的・多層的に描く。目の前の問題をいわば即興で切り抜け、小さな交通違反を重ねる彼らのやり方は、日々めまぐるしく変化し、混沌とした社会を生き抜くための生活技術そのものだと著者は言う。中国滞在十年、米国随一のチャイナウォッチャーが人びととともに暮らし、彼らの深層心理にまで入り込むことでなしえた「力技」の傑作ノンフィクション。
目次
第1部 長城
第2部 村
第3部 工場
著者等紹介
ヘスラー,ピーター[ヘスラー,ピーター] [Hessler,Peter]
1969年、米国ミズーリ州生まれ。プリンストン大学卒業後、オックスフォード大学で英文学を学ぶ。1996年、平和部隊(Peace Corps)に参加し、中国四川省の長江流域の町、〓陵にある地方大学で2年間、英語教師として教鞭をとる。2000~07年、『ニューヨーカー』北京特派員。2008年に全米雑誌賞を受賞したほか、2011年にはマッカーサー・フェローに選ばれた。一時期、家族とともにエジプト・カイロ、四川省成都に居住していたが、現在はコロラド州在住
栗原泉[クリハライズミ]
翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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