出版社内容情報
「わたしはいつも、独りで書いてきた。独りでゴダールを観てきたのだ」。半世紀近くにわたるゴダールとの歩みをまとめた「喪の作業」
内容説明
ゴダール馬鹿一代。「わたしはいつも、独りで書いてきた。独りでゴダールの映画を観てきたのだ」ヌーヴェル・ヴァーグ時代から最晩年の映画まで、半世紀にわたる批評・エッセイを集大成!書下ろし・人名・作品名索引収録。
目次
1(ゴダールとわたし;誰にでも書けるゴダールの経歴と作品)
2(ぼくは遊ぶ;炎から炎;イミテーション・ゴダール 『こことよそ』と『パート2』;何という音楽?何という物語? ほか)
3(女に逃げられるという才能;ジーン・セバーグ;アンナ・カリーナ;アンヌ・ヴィアゼムスキー ほか)
著者等紹介
四方田犬彦[ヨモタイヌヒコ]
1953年、大阪箕面に生まれる。東京大学文学部で宗教学を、同人文系大学院で比較文学を学ぶ。長らく明治学院大学教授として映画学を講じ、コロンビア大学、ボローニャ大学、清華大学、中央大学(ソウル)などで客員教授・客員研究員を歴任。現在は映画、文学、漫画、演劇、料理と、幅広い文化現象をめぐり著述に専念。『月島物語』で斎藤緑雨文学賞を、『映画史への招待』でサントリー学芸賞を、『モロッコ流謫』で伊藤整文学賞を、『ルイス・ブニュエル』で芸術選奨文部科学大臣賞を、『詩の約束』で鮎川信夫賞を受けた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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神戸山
1
十代で出会い、古希を超えて同伴・同走してきた四方田犬彦センセ(1953~)のゴダール(1930~2022)哀悼・集積本。看板に偽りはない。ただ、再録された文章の末尾に、執筆当時の思い出・昔話・自慢話がこぼれ出し、どこか 回春(懐春?)/ 悔悛(改悛?)の色が滲むのが気になる。一つ一つの論述に文句はない。けど、奥村昭夫(1943~2011)と岡崎京子(1963~)の名前は何度も出て来るのに、山田宏一(1938~)の名前が索引にも本文にも全く登場せず揶揄するのはいささか残念。犬猿の仲?センセお里が知れますゼ!2025/01/18