エクス・リブリス<br> ムーア人による報告

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エクス・リブリス
ムーア人による報告

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  • サイズ 46判/ページ数 414p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560090961
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

1528年、フロリダ探検隊は黒人奴隷を連れて黄金を探索、メキシコを目指す…実在の報告書を元に実在した奴隷の視点から再構築。

内容説明

1528年にフロリダに上陸したカスティーリャ王国の探検隊は、新大陸で8年もの放浪を経てメキシコにたどり着く。生存者はわずか4名、そのなかに黒人奴隷が1名いた…。モロッコ出身の作家が、実在する報告書を元に実在した奴隷の視点から冒険を再構築した、ピュリツァー賞最終候補作品!

目次

フロリダの物語
私の誕生の物語
幻の物語
アゼンムールの物語
進行の物語
売買の物語
アパラチーの物語
セビーリャの物語
アウテの物語
ラマトゥッライの物語
筏の物語
不運の島の物語
三つの川の物語
カランカフア族の物語
イグアセ族の物語
アババレ族の物語
トウモロコシの国の物語
クリアカンの物語
コンポステラの物語
メキシコ・テノチティトランの物語
宮殿の物語
大農場の物語
来客用宿舎の物語
帰還の物語
ハウィクーの物語

著者等紹介

木原善彦[キハラヨシヒコ]
1967年鳥取県生まれ。大阪大学大学院言語文化研究科教授。ギャディス『JR』(国書刊行会、日本翻訳大賞受賞)、ダーラ『失われたスクラップブック』(幻戯書房、日本翻訳大賞受賞)ほか多数

ララミ,レイラ[ララミ,レイラ] [Lalami,Laila]
1968年、モロッコの首都ラバトに生まれた。母語はアラビア語、小学校からフランス語を習い、ムハンマド五世大学を卒業後、イギリスのユニバーシティ・カレッジ・ロンドンで言語学修士、1992年にアメリカのロサンゼルスに移住して南カリフォルニア大学で言語学博士を取得した。1996年からさまざまな媒体で作品を発表し、2014年に刊行した三作目の小説である本書は、「アメリカ図書賞」、「アラブ・アメリカ図書賞」、「ハーストン・ライト遺産賞」などを受賞したほか、「ブッカー賞」の一次候補、「ピュリツァー賞」の最終候補ともなった。現在はカリフォルニア大学リバーサイド校で創作の教鞭を執っている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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buchipanda3

88
「すなわち、娯楽の顔をした真実というものを」。彼は権威によって消毒された真実を偽りなく語ることをのぞむ。それは崇高なためというより、ただ自分の物語を取り戻したかったのだ。彼の物語、彼の人生を。その物語は親から子へ語り継がれる。そこには未知への高揚と畏怖がある。だってそうじゃないと子供は聴いてくれないから。16世紀、スペインの北米征服の物語。探検、流浪、生存。語るのは奴隷に身を落とした彼。強欲が招き、強欲が戻る世界を彼は見た。そこで彼が得たものは自身を見つけたこと。物語は受け継がれていく。真の意味を携えて。2025/07/03

たま

78
10章までは、カスティリャ王国のフロリダ探検とそれに参加したモロッコ生まれの奴隷ムスタファの過去が交互に語られ、なぜ彼が奴隷になったかの興味とモロッコ、スペイン、フロリダの豊かな風土色を楽しんだ。その後探検隊の相次ぐ失敗で人数が激減、反比例してムスタファの存在価値が高まる。残った仲間と治療師になっているとき偶然カスティリャ人に巡り合い、メキシコの植民地都市に辿り着く。そこではインディオを奴隷にする是非、キリスト教に改宗させる必要などスペインの価値観がまかり通り、仲間の3人はそれにあっさり取り込まれる。⇒ 2025/08/25

ヘラジカ

45
最初の1ページから心は語り手のムーア人に憑依して、喜怒哀楽、不安や焦燥感、飢えと渇きさえもを生々しく共有していた。そして、最後のページに至って抱いた感情は、ひどく混沌としていて筆舌に尽くしがたい。あのときの感情のどの色が濃いかは読者によって違うのではないだろうか。私が強く感じたのはやはり「失望」だ。勿論あまりにも脆い”人間性”に対しての。歴史とは何か、真実とは何か。物語の持つ力の強さ、恐ろしさ。それを否応なしに考えざるを得ない傑作であった。決して優しい物語ではないのに、読み終えるのが非常に惜しく感じた。2025/06/01

藤月はな(灯れ松明の火)

43
時局の憂き目から家族を救う為に奴隷となったイスラム教黒人、ムスタファ。彼がフロリダらしき地で黄金らしきものを発見した事から探検隊は無茶な探索を始めたが・・・。映画『アギーレ/神の怒り』と映画『逆転のトライアングル』を掛け合わせたような作品だが、その先にもう一つの未来と打開策を示唆しているのが意味深だ。支配者でもある庇護者達が次々と命を落とし、危機に晒される事で自分の命運は自分が握る大切さを悟ったムスタファ。しかし、先住民の助けがあっても意向が変われば、殺される不条理。特に優しいディエゴの死は衝撃的だ。2025/08/17

天晴草紙

17
十六世紀に黄金郷を捜しに新大陸へ渡ったスペイン一行の八年にわたる苦難の旅を黒人の奴隷の立場から描いた力作です。史実が元ネタのせいか飢えと病気に苦しめられる展開が続いて途中は読むのが大変ですが、苦難の放浪の末、ついにスペイン人が支配するメキシコに到達して元の世界に戻ったかと思いきや・・・「物語の力が人を救う」結末にほっとしました。2025/08/11

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