エクス・リブリス<br> 反乱者

個数:

エクス・リブリス
反乱者

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2025年07月23日 13時50分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 46判/ページ数 340p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560090787
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

語りの実験性を駆使した、超絶メタフィクション長篇

 フィリピン出身のミステリー作家兼翻訳者マグサリンは、新作小説の案を練り始める。そこへ一件のメールが届く―送信者はその小説の主人公である、映画監督キアラだった。
 キアラの父親も映画監督であり、1970年代にベトナム戦争中の米軍による虐殺事件を扱った映画をフィリピンで撮影したのち、失踪していた。キアラは、1901年にフィリピン・サマール島のバランギガでも同様の事件が起きていたことを知り、それをみずから映画化するために、マグサリンに現地での通訳を願い出たのだ。
 こうして始まった二人の旅の物語に、キアラが書いた映画の脚本の主人公、1901年当時のサマール島に上陸したアメリカ人の女性写真家カッサンドラの物語が絡み合う。彼女が目撃するのは、米比戦争で駐屯する米軍と服従を強いられる島民という、支配と被支配の構図だ。マグサリンはその脚本に、実在の女戦士、フィリピン人のカシアナ・ナシオナレスを登場させる。かくして米比戦争の虐殺事件をめぐる物語は、さまざまに視点を変え、時空を超越して、交錯していく……。
 フィリピン出身の作家が放つ、超絶メタフィクション長篇。

内容説明

フィリピン出身のミステリー作家兼翻訳者マグサリンは、訳あってニューヨークから帰郷し、新作小説の案を練り始める。そこへ一件のメールが届く―送信者はなんと、その小説の主人公である映画監督キアラ・ブラージだった。キアラの父親も映画監督であり、1970年代にベトナム戦争中の米軍による虐殺事件を扱った映画をフィリピンで撮影したのち失踪していた。その謎を抱えるキアラは、米軍の虐殺事件が1901年にフィリピン・サマール島のバランギガでも起きていたことを知り、その事件をみずから映画化するためにマグサリンに現地での通訳を願い出たのだ。こうして始まった二人の旅の物語に、キアラが書いた映画の脚本の主人公、1901年当時のサマール島に上陸したアメリカ人の女性写真家カッサンドラ・チェイスの物語が絡み合う。彼女が目撃するのは、米比戦争で駐屯する米軍部隊と服従を強いられる島民という、支配と被支配の構図である。マグサリンはその脚本に、実在の女戦士・フィリピン人のカシアナ・ナシオナレスを登場させる。かくして物語は、アメリカとフィリピンの視点がせめぎ合い、現代の比政権の麻薬戦争も加わって、過去と現在、現実と虚構、支配と被支配が境界を越えて交錯していく…。

著者等紹介

アポストル,ジーナ[アポストル,ジーナ] [Apostol,Gina]
1963年、フィリピン、マニラ生まれ。レイテ島で育ち、フィリピン大学ディリマン校を卒業後、米国のジョンズ・ホプキンス大学大学院で創作を学んだ。1997年のデビュー長篇『ビブリオレプシー』(Bibliolepsy、未訳)は同年の「フィリピン図書賞」を受賞。2010年刊行の長篇第二作『ライムンド・マタの革命』(The Revolution According to Raymundo Mata、未訳)も同年の「フィリピン図書賞」を受賞。2013年刊行の長篇第三作『武器商人の娘』(Gun Dealer‘s Daughter、未訳)は同年の「PEN/オープンブック賞」を受賞。2018年刊行の本書『反乱者』は最新作。現在はニューヨークのフィールドストン・スクールで教えている

藤井光[フジイヒカル]
1980年大阪生まれ。北海道大学大学院文学研究科博士課程修了。東京大学文学部・人文社会系研究科現代文芸論研究室准教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヘラジカ

55
眩暈がするほどダイナミックで野心的な現代文学。メタフィクションということを頭に入れていても、この小説の構造を理解するには骨が折れる。どうにも取っつきにくいという人は解説を先に読むのもありかもしれない。終始作者の知性に圧倒されそうだったが、随所のユーモアと遊び心には素直に楽しませてもらえた。複雑でエネルギッシュ、しかし、スマートで美しくもある作品。世界にはとんでもない作家がたくさんいるものだ。訳者は藤井光氏なので多忙だとは思うが、翻訳を楽しみに待つ作家がまた一人増えたことが喜ばしい。2022/10/22

川越読書旅団

22
ベトナム戦争でのアメリカ軍による虐殺事件の映画化のためフィリピンを巡る翻訳者と映画監督の物語。フィリピン(2022年GDPランキング39位)文学とはいえ侮るなかれ、アメリカの政治や文化の影響力を所々に散りばめながらメタフィクショナルに展開するストーリーは・・・。読了に難儀必至!!2023/12/15

mori-ful

4
「マニラはアメリカのなかにあり、アメリカはマニラのなかにある、とマグサリンは考え、ナッシュビルで気分が悪くなった」(140頁)。戦争、虐殺、植民地、呪われた映画、家庭内不和。歴史的人物からエルヴィス、コッポラまで固有名が乱舞する。日本のポストモダン文学は非政治的だが、本作は実験的な語りの形式を持ちつつ、フィリピンとアメリカの歴史的トラウマ、国家と個人のトラウマの螺旋を見事に描き出している。眩暈のするような読書で、とても面白かった。2025/07/15

バーニング

3
じっくり読む時間がなく消化不良のまま終わってしまった。フィリピン小説というのを読むのはたぶん初めてだが、あの国もやはりなかなか面倒な歴史を背負っており、そういうものに向き合うための文学があるんだなということはわかった。それが収穫と言えば収穫かな。2023/01/19

ボウフラ

2
フィリピンので米比戦争を入れ子構造を用いて描いた作品。映画監督と翻訳者の話とその映画を行ったり来たりして登場人物も多いので理解が難しいが重厚なよく練られた話だった。86点2025/04/11

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/20216583
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品