出版社内容情報
盲目のマッサージ師たちの奮闘と挫折、人間模様を活写。中国20万部ベストセラーの傑作長篇。茅盾文学賞受賞作品。映画化原作。茅盾文学賞受賞作品
「金ができたら、故郷に帰って店を開こう」――盲人はみな同じ理想を抱いている。南京の「沙宗?マッサージセンター」は、その名のとおり、沙復明と張宗?が共同出資して開いた店だ。出稼ぎ労働で苦難をともにした二人は、「半分ずつ」とはいえ、いまやどちらも「店長」だ。ある日、沙復明のもとに、かつての同級生・王先生が職を求めてやってくる。彼は天生のマッサージ師だが、開業を急ぐあまり株に手を出し、せっかく貯めた資金を失っていた。駆け落ち同然で連れてきた恋人・小孔との仲も、新しい環境のなかでぎくしゃくし始める。同僚のマッサージ師たちの人生もさまざまだ。少女時代、全盲でありながらピアノの名手だった美貌の都紅。完全に失明してしまう前に、愛する人との婚礼を目に焼きつけたいと願う金嫣。無口な青年・小馬は、初めて芽生えた恋愛感情に戸惑いを隠せない……。
ふとしたことで、平穏に思えた日常にさざ波が立ち、やがて大きなうねりとなって、盲人たちはそれぞれ人生の決断を迫られることになる。暗闇の中、ひと筋の光明を求め、懸命に生きる姿が胸を衝く。
中国の実力派作家による、20万部ベストセラー傑作長篇。映画化原作。
畢飛宇[ビーフェイユイ]
1964年、江蘇省興化県大営郷陸王村に生まれる。1990年に処女作「孤島」を発表。1997年「哺乳期的女人(授乳期の女)」で魯迅文学賞(短篇小説部門)、2004年「玉米」で魯迅文学賞(中篇小説部門)を受賞。単行本『玉米』はのちに、マン・ブッカー・アジア文学賞の受賞作となった(2010年)。2005年に初の長篇『平原』を発表。2011年『推拿』で、長篇小説に与えられる茅盾文学賞を受賞。現在は江蘇省作家協会副主席、また南京大学教授でもある。
飯塚 容[イイヅカ ユトリ]
中央大学文学部教授。訳書に蘇童『河・岸』(白水社)、余華『血を売る男 許三観売血記』(河出書房新社)など多数。
内容説明
南京のマッサージ店で働く盲目のマッサージ師たち。暗闇の中、ひと筋の光明を求め、懸命に生きる姿が胸を衝く。中国20万部ベストセラーの傑作長篇!茅盾文学賞受賞作品。
著者等紹介
畢飛宇[ビーフェイユイ]
1964年生まれ。1987年、揚州師範学院中文系を卒業と同時に、南京特殊教育師範学校の教員となる。1990年、処女作「孤島」(中篇小説)を発表。1997年、「哺乳期的女人(授乳期の女)」(1996年発表)で魯迅文学賞(短篇小説部門)を受賞。2004年、三姉妹の波瀾の人生を描く三部作の一つ、「玉米」(2001年発表)で再び魯迅文学賞(中篇小説部門)を受賞。三作を合わせた単行本『玉米』はマン・ブッカー・アジア文学賞を受賞(2010年)
飯塚容[イイズカユトリ]
1954年北海道札幌市生まれ。東京都立大学大学院修了。中央大学文学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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