エクス・リブリス<br> ポーランドのボクサー

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エクス・リブリス
ポーランドのボクサー

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  • サイズ B6判/ページ数 289p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560090459
  • NDC分類 963
  • Cコード C0097

出版社内容情報

少数派的状況を生きる自身のルーツを独特のオートフィクション的手法で探究。ユダヤ系グアテマラの鬼才による日本オリジナル短篇集。グアテマラ出身の鬼才による初の日本オリジナル短篇集
 ポーランド生まれの祖父の左腕には、色褪せた緑の5桁の数字があった――アウシュヴィッツを生き延び、戦後グアテマラにたどり着いた祖父の数奇な物語をめぐる表題作ほか、異色の連作12篇。
 「彼方の」――グアテマラシティの大学で短篇小説の授業を講じる「私」は、隠れた詩才をもつ学生フアン・カレルと出会うが、ある日を境にフアンは突然授業に出てこなくなる。彼の身を案じる「私」は、フアンの実家を訪ねて先住民の村に向かう。
 「エピストロフィー」――アンティグアで開かれた文化フェスティバルで、「私」はセルビア人ピアニストのミラン・ラキッチと知り合う。自由な精神の持ち主であるミランの演奏に魅了された「私」は、彼がジプシーの血を引いていることを知る。
 世界のさまざまな土地を舞台とする各短篇に共通するのは、著者と思しき語り手が登場し、少数派として生きる人々との出会いを通じて自らのルーツとアイデンティティを探求するという点である。「ハルフォンは語られた内容や意味そのものよりも『語る』(あるいは『騙る』)という行為自体に、言うなれば文学的真実のメカニズムそのものに取り憑かれているようだ。」(「訳者あとがき」より)

エドゥアルド・ハルフォン[ハルフォン]
1971年グアテマラシティ生まれ。父方、母方ともユダヤ系アラブ人のルーツを持ち、父方の祖父はレバノン出身のセファルディ系、母方の祖父はポーランド出身のアシュケナージ系。10歳のとき、一家でアメリカに移住。ノースカロライナ州立大学工学部で学ぶ。卒業後グアテマラに戻り、フランシスコ・マロキン大学で文学の教鞭を執りながら執筆活動を開始、現在に至る。2007年、コロンビア、ボゴタ市で開催されたHay Festivalで「39歳以下のラテンアメリカ文学注目作家」の一人に選ばれる。2008年に刊行したEl Boxeador Polacoが国際的な注目を集め、英語など5か国語に翻訳された。その一篇をもとに書き上げられた中篇La Pirueta(2010年)は2009年度ホセ・マリア・デ・ペレーダ賞を受賞。

松本 健二[マツモト ケンジ]

内容説明

69752。ポーランド生まれの祖父の左腕には、色褪せた緑の5桁の数字があった―アウシュヴィッツを生き延び、戦後グアテマラにたどり着いた祖父の物語の謎をめぐる表題作ほか、異色の連作12篇。ラテンアメリカ文学の新世代として国際的な注目を集めるグアテマラ出身の鬼才、初の日本オリジナル短篇集。

著者等紹介

ハルフォン,エドゥアルド[ハルフォン,エドゥアルド] [Halfon,Eduardo]
1971年グアテマラシティ生まれ。父方、母方の双方にユダヤ系のルーツを持つ。10歳のとき、内戦を逃れて一家でアメリカに移住。ノースカロライナ州立大学工学部で学ぶ。卒業後グアテマラに帰国。フランシスコ・マロキン大学で教鞭を執りながら執筆活動を開始。2007年、コロンビアのボゴタで開催されたHay Festivalで「39歳以下のラテンアメリカ文学注目の作家」の一人に選ばれる。2008年に刊行したEl Boxeador Polacoが国際的な注目を集め、英語ほか5か国語に翻訳された

松本健二[マツモトケンジ]
1968年生。大阪大学言語文化研究科准教授。ラテンアメリカ文学研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

こばまり

57
アラブにもルーツを持つグアテマラ生まれのユダヤ人というアイデンティティーの成せる業か、どの街角でも瞬く間にディープエリアに漂う。そこに魅力的なプロの迷子師を感じる。邦訳は三つの短中篇からの再構成だが、一つの長編にも読めてしまう妙味がある。出自に纏わる歴史的、宗教的葛藤に寄らぬ作品も読んでみたい。2017/04/24

まさむ♪ね

49
暗黒の分厚い壁に閉ざされた部屋で青白いポーランドのボクサーによって周到に施された言葉のスパーリング。あの場所で生き残るめの代償はあまりにも大きい。自分を捨て去ること。ルーツを、思想を、性を、自らを取り巻くあらゆるものを完膚なきまでに叩きのめす。そうまでして生きる価値があるのかと問われると、とたんに自信を失い、怖くなって逃げ惑い、泣きたくなる。だからあいつは旅にでたんだ、ノマドな友から届くビッグサイズの絵葉書を手に、ごきげんなジプシーの音楽を探す旅に。抗いがたい遊牧民の血。まだ見ぬ自由への強いあこがれ。2016/06/26

りつこ

48
短編なのか長編なのかも分からずに読み始めたのだが、途中から主人公が作者と同姓同名であることと短編同士がつながっていることに気が付いた。ポーランドに生まれた祖父がアウシュヴィッツでポーランドのボクサーと出会い、裁判の時に言うべきこと言ってはいけないことを教わり、それにより銃殺されずに済んだ。アウシュヴィッツにいたことを隠し続けていた祖父が死ぬ間際になってエドゥアルドに真実を語る。民族や宗教の呪縛から逃れようとしながらもそこを避けては通れない。最終話の主人公の語りに少しだけ救われた気がする。2017/03/12

くさてる

41
なんだかすごいものを読んでしまった。ユダヤ系のルーツを持つグアテマラの作家による短編集。語られる物語とか展開よりもそこら浮かび上がるイメージと言葉の力がすごい。いちばん好きなのは「修道院」。ユダヤ人としての悪夢、浜辺での日光浴、雪の中の修道院のイメージが重なって広がるようで、そのさまにため息が出た。そしてそんな世界の中で浮かび上がる主人公の独白は、しみいるように入ってくる。まいりました。2018/07/21

かもめ通信

37
絶対に読もうと決めていた本だ。発売日前から待ち焦がれていた本でもある。一気に読むのが勿体なくて、少しずつ味わって読んだ本だ。読みおえた今も本棚に並べることはせず枕元において時々開いている本でもある。だが、この本の中身を短い言葉で紹介することは難しい。1つだけ確かなのことがある。それはグアテマラの大学で教鞭をとりながら執筆をしているという著者の作品をもっと読みたい!じっくり味わいたい!!と、本を閉じたあとも私が心からおもっているということだ。2016/08/29

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