エクス・リブリス<br> ムシェ―小さな英雄の物語

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エクス・リブリス
ムシェ―小さな英雄の物語

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  • サイズ B6判/ページ数 234p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560090428
  • NDC分類 993.5
  • Cコード C0097

出版社内容情報

第二次大戦下、反ナチ抵抗運動の作家ムシェとバスクの疎開少女の悲運。愛する人の喪失とその克服、戦争の記憶の回復を試みる感動作!

バスク文学の旗手による待望の最新作
 スペイン内戦下、ゲルニカ爆撃の直後に、約二万人のバスクの子供たちが欧州各地へ疎開した。八歳の少女カルメンチュは、ベルギーの文学青年ロベール・ムシェとその一家に引き取られ、深い絆を結ぶ。ムシェは戦争特派員として前線を取材し、ヘミングウェイや芸術家たちと親交をもつ。やがて第二次世界大戦の勃発とともに、カルメンチュたち児童は荒廃したバスクへの帰還を余儀なくされる。
 その後、ムシェは進歩的な女性ヴィックと出会い、結婚。バスクの少女にちなんでカルメンと名付けた娘とともに、幸福な日々を送る。しかしまもなく、反ナチ抵抗運動に加わったムシェは、悪名高いノイエンガンメ強制収容所に移送される……。
 ヴィックは愛する夫の帰還を待つが、なかなか消息は得られず、戦後、カルメンと二人で生きていく決意をする。父の記憶を持たないカルメンは、ノイエンガンメ収容所の解放五〇周年式典をきっかけに、父の足跡をたどり始める。
 ノンフィクション的な記述と小説的な語りとのあいだを行き来して、ムシェとその周辺の人々を鮮やかに蘇らせてみせる。好評の『ビルバオ‐ニューヨーク‐ビルバオ』の異才による傑作長篇!

【著者紹介】
1970年、スペイン・バスク自治州ビスカイア県の港町オンダロアに生まれる。バスク大学でバスク文学を学んだのち、北イタリアのトレント大学で比較文学の修士号を取得。2001年に処女詩集 Bitartean heldueskutik(『しばらくのあいだ手を握っていて』)を出版、バスク語詩における「静かな革命」と評され、スペイン批評家賞を受賞。2008年、初めての小説となる『ビルバオ―ニューヨーク―ビルバオ』を発表し、スペイン国民小説賞を受賞。国際的に注目され、これまでにスペイン国内外の14の言語に翻訳される。2012年に出版された小説第二作となる本書は、刊行直後からベストセラーとなり、スペイン語訳も忽ち増刷、広く話題を集めた。

内容説明

スペイン内戦下、バスクから疎開した少女を引き取ったベルギーの若者ロベール・ムシェ。その出会いが、彼の人生を思わぬ方向へと導いていく…。それから70年近くを経て、バスクの作家によって見いだされた、無名の英雄をめぐる心揺さぶる物語。

著者等紹介

ウリベ,キルメン[ウリベ,キルメン] [Uribe,Kirmen]
1970年、スペイン・バスク自治州ビスカイア県の港町オンダロアに生まれる。バスク大学でバスク文学を学んだのち、北イタリアのトレント大学で比較文学の修士号を取得。2001年に処女詩集Bitartean heldueskutik(『しばらくのあいだ手を握っていて』)を出版、バスク語詩における「静かな革命」と評され、スペイン批評家賞を受賞。2008年、初めての小説となる『ビルバオ―ニューヨーク―ビルバオ』を発表し、スペイン国民小説賞を受賞

金子奈美[カネコナミ]
1984年秋田県生まれ。東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士課程在籍。専門はバスク地方およびスペイン語圏の現代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

どんぐり

93
バスク出身の作家によるオートフィクション。スペイン内戦下のバスクから疎開児童カルメンチュを受け入れたベルギーに住むロベール・ムシェ。里親の多くがベルギー社会党員で、彼もその一人だった。まもなくナチスがベルギーに侵攻し、カルメンチュはバスクに帰り、その後の消息は不明。ムシェは、少女を偲んで自分の娘にカルメンと名づける。1942年、レオポルド3世がヒトラーの前に降伏し講和条約を結ぶ。ムシェは、レジスタンスとして活動するも政治犯としてハブンブルク近郊のノイエンガンメ強制収容所に移送される。→2023/11/20

Willie the Wildcat

71
時勢に逆らい、心底から湧き出る信条。恐らく一握りの”天空”の方々が大勢を決するのだろうが、市民1人1人が遺した心の軌跡は永遠。一方、永遠故の苦しみを生み出すのも、避けることのできない戦争の傷跡。ヴィック/カルメン親子の痛みは、前者が残された日記、後者が本著の訳者あとがきで 垣間見ることができる。アリーヌの罠、絶滅収容所に向かった”最後の”列車、間に合わなかった連合軍への攻撃停止命令、挙句囚人の船は(白旗ではなく)ナチスの赤い旗のままであった点など、度重なる不運も戦争故の運命?いや、明らかな人災!2019/11/18

nobi

51
ヴィックが夫ロベール・ムシェへの手紙として日記を付け始めた日は《その列車がロベールをドイツに輸送したのと同じ日》とある。連行された、ですらなく《列車が…輸送した》。列車…ノイエンガンメ…撤収…港…誤爆…全て淡々と語られ、その間に妻の熱く語りかける手紙が挟まれる。その日付が痛ましい。その時々で番号を付された夫がどうであるか読者は知らされているから。ただ虚しさだけで覆われていない。番号45035ではない。夫そして父友人恋人でありスペイン内戦の疎開児童の引き受け手であり反ナチ抵抗運動家、ロベール・ムシェが蘇る。2017/03/15

そうたそ

43
★★☆☆☆ 海外文学挑戦月間と自分で勝手に決めて何作か続けて読んだが、どうにも苦手意識が抜けないものである。本書も結局苦手な感じを払拭できないまま読み終えたのだが、それはさておき、本書は元々バスク語で書かれた物。物語自体も実話をベースとしている、とある。恐らくこの本でも読まなければ一生触れることのないような遠くの場所での小さな歴史であるのだろう、日本人にしたら。しかし世界単位で見たら大切な歴史的事実。教科書を読んでいても決して出会うことの出来ない歴史・物語に出会えた貴重な読書体験だったといえる。2016/06/01

りつこ

41
とても良かった。ノンフィクションをもとにしたフィクション?と最初はちょっと警戒しながら読んでいたのだが、読んでるうちにどんどん物語に引き込まれていった。どんな手法を使っていてもいなくても、ムシェという魅力的な人物が生き生きと描かれていて、そこには確かに時代や国を越える普遍的なものがあって、それこそが文学の力だと思うのだ。そして最後まで傍観者であったもう一人の主役が作者と重なってなんとも言えない気持ちに。真に結び付いた二人のうちの片方が死んだ時本当に死ぬのは残された方という言葉が忘れられない。2016/01/28

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