出版社内容情報
バスクから海原を渡った清風が、静かな感動を呼ぶ。世界が瞠目する新星の処女作。
【著者紹介】
1970年、スペイン・バスク生まれ。2001年に処女詩集『しばらくのあいだ私の手を握っていて』を出版、スペイン批評家賞(バスク語詩部門)を受賞、英語版は米国ペンクラブの翻訳賞最終候補になる。08年、処女小説となる本書を発表し、スペイン国民小説賞を受賞、大きな話題を呼ぶ。
内容説明
主人公キルメン・ウリベは、バスクの中心都市ビルバオから、飛行機でニューヨークへ向けて旅立つ。心に浮かんでは消えていく、さまざまな思い出や記憶…。祖父の船の名前をめぐる謎。スペイン内戦に翻弄されたバスクの画家アウレリオ・アルテタと、ピカソの“ゲルニカ”にまつわる秘話。漁師として、ビスケー湾からスコットランド、アフリカ沖、カリブ海へと海を渡り歩いた父や叔父たちのこと。移民や亡命者たち。そして今書いている小説のこと。失われゆく過去を見送りながら、新たな世界へと船出していく、バスク文学の旗手による珠玉の処女小説。
著者等紹介
ウリベ,キルメン[ウリベ,キルメン][Uribe,Kirmen]
1970年、スペイン・バスク自治州ビスカイア県の港町オンダロアに生まれる。大学でバスク文学を学んだのち、北イタリアのトレント大学で比較文学の修士号を取得。2001年に処女詩集Bitartean heldu eskutik(『しばらくのあいだ私の手を握っていて』)を出版。バスク語詩における「静かな革命」と評され、スペイン批評家賞を受賞、英語版は米国ペンクラブの翻訳賞最終候補になる。世界各地のポエトリー・フェスティバルに参加し、朗読会や講演を精力的に行なう
金子奈美[カネコナミ]
1984年秋田県生まれ。東京外国語大学外国語学部(スペイン語専攻)卒業。同大学院修士課程修了。現在、東京外国語大学大学院総合国際学研究科博士課程在籍。専門はバスク地方およびスペイン語圏の現代文学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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藤月はな(灯れ松明の火)
巨峰
miyu
おおた
けいと
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- 静かなるドン - 71巻