出版社内容情報
国際語として広く使われている言語から、ユネスコ指定の危機言語に及ぶ、驚くほど多様な古今東西のゲルマン諸語の特徴を、発音や文法など、さまざまな観点から詳しく解説。アイスランド語/アフリカーンス語/イディッシュ語/英語/オランダ語/フリジア語/スウェーデン語/デンマーク語/ドイツ語/ノルウェー語/フェーロー語/ルクセンブルク語ほか、ペンシルヴェニアドイツ語、スイスドイツ語など各地域方言、また古英語や中英語、ゴート語など、時代による変遷も扱う。
内容説明
英語やドイツ語をはじめとする、驚くほど多様な古今東西のゲルマン諸語の世界を、発音や文法などさまざまな側面から解説。
目次
ゲルマン諸語の世界―言語と方言のモザイク
名詞の文法性と自然性―なぜ名詞には性があるのか
性の変容―「男・女・中」から「両・中」/「男・非男」/「可算・不可算」へ
複数形と名詞の語幹―1人乗りでもKinderwagen「乳母車」とはこれ如何に
複数形と指小形、あるいは屈折と派生の狭間―Kind,Kinder,Kinderchen
格の階層と文法関係―Singe,wem Sang gegeben!「歌える者は歌うがいい」
属格と所有表現―Ist der Dativ dem Genitiv sein Tod?「与格は属格の死なのか」
形容詞の強変化と弱変化―Unser t¨aglich Brot gib uns heute.「我らの日々の糧を今日も我らに与えたまえ」
形容詞弱変化と弱変化名詞―O wir armen S¨under!「ああ、我ら哀れな罪人たち」
形容詞混合変化と階層表示・平行表示・シンタグマ表示―Eine kleine Nachtmusik『アイネ・クライネ・ナハトムジーク』
冠詞と指示代名詞―Schau im Traum’s Paradies.「夢の中で天国をごらん」
人称代名詞―Er beugte sich ¨uber es.「彼はその子の上に身をかがめた」
3人称・所有・再帰代名詞、「‐s/‐st動詞」―Was aber sch¨on ist,selig scheint es in ihm selbst.「美しいものはしかし、自らの内に浄福に輝く」
2人称の表現―Warte nur balde,Ruhest du auch.「あわれはやわが身も憩わむ」
不定詞と分詞―動詞の活用は「二刀流」
動詞の強変化と弱変化、ウムラウト、人称語尾―「ゲーデ」(Geede)とは俺のことだとゲーテ(Goethe)言い
強変化動詞、過去現在動詞、母音交替―Wie die Alten sungen,so zwitschern die Jungen.「子は親の鏡」
過去形と完了形、時制・アスペクト・話法―Seit ich ihn gesehen「あの方にお会いしてから」
不変化詞動詞(分離動詞)、句動詞、抱合動詞―Aufsteigt der Strahl「高く水柱の輝きは噴きのぼり」
接頭辞動詞(非分離動詞)と動詞接頭辞―「雨が降る」(英rain/ドregnen)vs.「雨に降られる」(西フbereine)〔ほか〕
著者等紹介
清水誠[シミズマコト]
静岡県に育つ。東京大学文学部卒、同大学院修士課程(独語独文学専修課程)修了。東京大学教養学部助手、千葉大学教養部専任講師を経て、北海道大学大学院文学研究院特任教授。文学博士、オランダ学士院フリスケ・アカデミー会員(lid fan de Fryske Akademy,KNAW)。ドイツ語学・ゲルマン語学専攻(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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