金日成と亡命パイロット

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金日成と亡命パイロット

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  • サイズ B6判/ページ数 273,/高さ 19cm
  • 商品コード 9784560084847
  • NDC分類 289.2
  • Cコード C0022

出版社内容情報

同時代を生きた「偉大なる首領」と空軍兵士。一人の亡命者の人生を通して、北朝鮮という独裁体制の欺瞞に満ちた成立過程を描く。脱出計画に5年半、飛行時間は17分
 朝鮮戦争の休戦協定が締結された直後の1953年9月、朝鮮人民軍のパイロット、盧今錫(ノ・クムソク)中尉の操縦するミグ15戦闘機が軍事境界線を越え、突如、韓国の金浦空軍基地に着陸。北朝鮮軍の現役パイロットが亡命したというニュースは、瞬く間に世界中を駆け巡った。
 本書は、のちに渡米し、アメリカの市民権を得る盧今錫の半生と、抗日ゲリラから北朝鮮の最高指導者となり、独裁体制を確立して「偉大なる首領」と呼ばれるようになった金日成の成り上がりぶりを並行して描いたノンフィクションである。本書で主に描かれるのは、金日成が抗日パルチザンとして頭角を現しはじめた1938年から、第二次世界大戦を経て朝鮮戦争休戦に至るまでの間。一人の亡命者の足跡を主眼として、北朝鮮の欺瞞に満ちた成立過程を描いた現代史の記録ともいえる。
 金日成のなりふり構わぬエゴと指導者としての無能ぶりに加え、米中ソのパワーゲームの駒にされながらも、逆にそれを利用して独裁を確立しようとするしぶとさが際立つ。
 新たに公開された資料や証言によって数々のエピソードを積み重ね、冷戦期における巨頭たちの思惑と一亡命者の数奇な運命を重層的に描いた傑作。

ブレイン・ハーデン[ハーデン]
ジャーナリスト。1952年、米国ワシントン州生まれ。シラキュース大学大学院でジャーナリズムを専攻。『ワシントン・ポスト』の東アジア、東欧、サハラ以南アフリカなどの各支局長を歴任し、現在は米国PBSのドキュメンタリー番組『フロントライン』や英国『エコノミスト』のリポーターとして活躍。著書にEscape from Camp 14 (Viking, 2012)(邦訳『北朝鮮 14号管理所からの脱出』園部哲訳、白水社)、Africa: Dispatches from a Fragile Continent (Norton, 1990) 、A River Lost: The Life and Death of the Columbia (Norton, 1996) がある。

高里 ひろ[タカサト ヒロ]
翻訳家。上智大学卒業。訳書にトム・リース『ナポレオンに背いた「黒い将軍」』(白水社)ロイ・バレル『絵と物語でたどる古代史』(晶文社)、アラン・ワイズマン『奇跡のエコ集落 ガビオタス』(早川書房)、ジャック・エル=ハイ『ナチスと精神分析官』(角川マガジンズ)など。

内容説明

同時代に生きながら、別々の道をたどった二人の運命―。「偉大なる首領」と、朝鮮戦争の休戦直後、ミグ15戦闘機に乗って38度線を越えた空軍兵士―。米中ソの思惑、独裁体制の成立過程を精緻に描いた傑作ノンフィクション!

目次

第1部 パルチザンと金持ち少年(始まり;飼い犬と嘘つき;スターリンを説得)
第2部 戦争(解放;さんざんにやられて;ミグ;北朝鮮への帰還;国際スポーツ大会;攻撃用地図と亡命懸賞金;尤叔父)
第3部 飛行(視界良好;カネを搾る;本物と偽物;学びと粛清)

著者等紹介

ハーデン,ブレイン[ハーデン,ブレイン] [Harden,Blaine]
ジャーナリスト。1952年、米国ワシントン州生まれ。シラキュース大学大学院でジャーナリズムを専攻。『ワシントン・ポスト』の東アジア、東欧、サハラ以南アフリカなどの各支局長を歴任し、現在はPBSのドキュメンタリー番組『フロントライン』や『エコノミスト』のリポーターとして活躍

高里ひろ[タカサトヒロ]
翻訳家。上智大学卒業(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Shintaro

55
朝鮮戦争時にミグ15とともに北朝鮮から韓国に亡命したパイロット、盧今錫中尉と金日成の話。ミグ15とF-86セイバー、ナチス・ドイツの成果を最大限に取り入れたため、機首に空いた大きな空気取り入れ口や後退翼などそっくりで姉妹機のよう。性能もそれほど差がなく、最高速と上昇率はミグが勝っていた。スターリンは中国義勇軍を支援するため大量のミグとソ連人パイロットを派遣した。地上では代理戦争だったが、鴨緑江上空ではソ連人とアメリカ人パイロットがガチで機銃戦をしていた。いい勝負だったらしい。冷戦どころか戦争状態だよなあ。2017/02/04

BLACK無糖好き

20
金日成が朝鮮戦争を経て北朝鮮で独裁者になる過程と、盧今錫がミグ15戦闘機で韓国へ亡命し、その後アメリカで暮らすまでの過程を夫々対比させながら描く面白い試み。特に盧今錫が裕福な年少期から抱いたアメリカへの憧れを潰えさせる事なく、狂信的な共産主義者を装いながら亡命の機会を待ち、最大のチャンスの瞬間を見事にモノにする場面はとてもスリリングだった。亡命者への報奨金の顛末や、プロパガンダ戦争に関するワシントン内部でのやり取りなど、アメリカ政府の関連文書の機密解除で明らかになった事実は大変興味深いものがある。 2017/04/22

kawa

15
1953年、ミグ15で亡命した北朝鮮空軍パイロットと金日成の生涯を対比しながら、朝鮮戦争前後の半島の様子を描く。ドキュメントに登場するプレーヤー設定が秀逸で一気読み。あまり知らなかった朝鮮戦争の実態や、金日成の軍事的無能力の尻ぬぐいに、スターリンと毛沢東がどんな役割を果たしたかつまびらかに描かれ面白い。2016/08/24

ケニオミ

15
金日成の独裁者への道のりと、彼の無能ぶり(政治的嗅覚だけで生き延びてきた)をこれほどまでに描いている本は今まで読んだことがありませんでした。彼の人生と並行して、1954年にソ連の最新鋭戦闘機ミグを操縦して亡命した盧今錫(ノクムソク)が描かれていますが、生き延びてアメリカへ行くために、彼も独自の嗅覚を使っている所が興味深いですね。世襲制の独裁者として現在北朝鮮に君臨している金正恩が、今後どれほど人民を虐げるかが怖いです。ヒトラーのように「地獄に落ちるならみんな一緒に」となりそうで・・・。お薦めの一冊です。2016/08/23

勝浩1958

11
アメリカに亡命した元北朝鮮パイロットの物語を通して、金日成やスターリンが何を企んでいたかを知ることができた。狂人が国家を恣にしていた時代の北朝鮮とソ連では、どれだけ多くの人々が犠牲になったことか。北朝鮮では強制収容所に収監されている人がいることが分かっている。いまでも命を賭して脱北が行われている。金日成、金正日、金正恩は三人とも狂っているとしか言いようがない。彼らのもとに生きる人たちは本当に悲惨だ。2016/11/05

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