続 神経内科医の文学診断

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続 神経内科医の文学診断

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  • サイズ B6判/ページ数 217p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560084823
  • NDC分類 904
  • Cコード C0095

出版社内容情報

帚木蓬生『三たびの海峡』、フロベール『ボヴァリー夫人』、エンデ『モモ』など古今東西の28作品を、脳と神経の専門家が診る。

脳と神経の専門家が診る28作品

 神経内科医が文学作品を読むと、全く違った側面が浮かびあがってくる。脳と神経の第一人者が、自らの読書体験を縦糸、医師としての長年の体験を横糸にして、古今東西の作品を読み解くエッセーの第2弾。
 神経内科とは、脳、脊髄、末梢神経、そして筋肉の病気を扱い、具体的な病名には、脳卒中、脳腫瘍、筋萎縮症、頭痛、幻聴などが挙げられる。前著『神経内科医の文学診断』で、文学畑からは想像もできない「診断」で読者を驚かせてくれた著者が、新たに28の作品を診る。取りあげる作品は帚木蓬生『三たびの海峡』、ガルシア・マルケス『百年の孤独』、フロベール『ボヴァリー夫人』、エンデ『モモ』など。テネシー・ウィリアムズの『欲望という名の電車』では女主人公ブランチがなぜ嘘をつくのかが分析され、『ダロウェイ夫人』では著者ヴァージニア・ウルフを苦しめた片頭痛がわかりやすく語られる。本の中の人物が、時空を超えて出現するようなスリリングな体験を味わえ、脚本家の山田太一氏は「すぐれた文学が見事に医学の現実と共鳴して、面白くて深くて艶まである」と絶賛。かつて読んだ本ならもう一度読みたくなり、未読の本ならすぐに手にとりたくなる、刺激的な1冊。

はじめに
1 ガブリエル・ガルシア・マルケス『百年の孤独』
   ―家族性致死性不眠症―
2 ジュール・ヴェルヌ『オクス博士の幻想』
   ―酸素の毒性―
3 帚木蓬生『三たびの海峡』
   ―低血糖昏睡―
4 パスカル・キニャール『アルブキウス』
   ―ローマ時代の毒殺法―
5 ギュスターヴ・フロベール『ボヴァリー夫人』
   ―ヒ素中毒―
6 アガサ・クリスティー『蒼ざめた馬』
   ―タリウム中毒―
7 ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』
   ―推理小説と症候学―
8 バーナード・ショー『ウォレン夫人の職業』
   ―鉛中毒―
9 J・K・ローリング『ハリー・ポッターと賢者の石』
   ―魔法使いの遺伝子―
10 ミヒャエル・エンデ『モモ』
   ―脳と時間―
11 マイケル・カニンガム『めぐりあう時間たち』
   ―奪い返した時間―
12 ヴァージニア・ウルフ『ダロウェイ夫人』
   ―変形視、幻聴、自殺―
13 オウィディウス『変身物語』
   ―性転換と両性具有―
14 マリーズ・コンデ『わたしはティチューバ』
   ―魔女狩りの系譜―
15 アベ・プレヴォ『マノン・レスコー』
   ―サルペトリエール病院―
16 テネシー・ウィリアムズ『欲望という名の電車』
   ―嘘つき脳の働き―
17 ジェイムズ・ジョイス『痛ましき事件』
   ―アルコール中毒―
18 エミール・ゾラ『居酒屋』
   ―振戦譫妄―
19 ハーマン・メルヴィル『ビリー・バッド』
   ―善悪判断―
20 ダンテ『神曲』
   ―痙性斜頸―
21 マハーバーラタ『ナラ王物語』
   ―病的な賭けごと―
22 ホメロス『イリアス』
   ―恐怖―
23 ラシーヌ『フェードル』
   ―怒り―
24 フセーヴォロド・ガルシン『信號』
   ―利他的行為―
25 ジャン・ジロドゥ『オンディーヌ』
   ―オンディーヌの呪い―
26 チャールズ・ディケンズ『ピクウィック・クラブ』
   ―冠名症候群と冠名疾患―
27 曽野綾子『神の汚れた手』
   ―先天奇形―
28 有吉佐和子『恍惚の人』
   ―デメンチア―
参考資料

【著者紹介】
1942年、東京生まれ。東京女子医科大学名誉教授。メディカルクリニック柿の木坂院長。専門は神経内科学。著書・編書に『脳とことば』(共立出版)、『パリ医学散歩』(岩波書店)、『神経症候学を学ぶ人のために』(医学書院)、『見る脳・描く脳』(東京大学出版会)、『脳と音楽』(メディカルレビュー社)、『神経内科医の文学診断』(白水社)、『鼻の先から尻尾まで 神経内科医の生物学』(中山書店)、『臨床医が語る 認知症と生きるということ』(日本評論社)ほか多数。

内容説明

脳と神経の臨床医が診る28作品。

目次

ガブリエル・ガルシア・マルケス『百年の孤独』―家族性致死性不眠症
ジュール・ヴェルヌ『オクス博士の幻想』―酸素の毒性
帚木蓬生『三たびの海峡』―低血糖昏睡
パスカル・キニャール『アルブキウス』―ローマ時代の毒殺法
ギュスターヴ・フロベール『ボヴァリー夫人』―ヒ素中毒
アガサ・クリスティー『蒼ざめた馬』―タリウム中毒
ウンベルト・エーコ『薔薇の名前』―推理小説と症候学
バーナード・ショー『ウォレン夫人の職業』―鉛中毒
J・K・ローリング『ハリー・ポッターと賢者の石』―魔法使いの遺伝子
ミヒャエル・エンデ『モモ』―脳と時間〔ほか〕

著者等紹介

岩田誠[イワタマコト]
1942年、東京生まれ。東京女子医科大学名誉教授。メディカルクリニック柿の木坂院長。専門は神経内科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ユウユウ

44
読んでない本が多いのでその点はもどかしかったけれど、それを差し引いても興味深い本でした。『モモ』の脳と時間の関係の切り口などはとても新鮮でした。時間脳や神経の専門家だからこそ書ける本だと思います。2017/02/19

たまご

13
読み終わりましたー! 今回も知的冒険満載です.同じ本を読みながら(この中の数冊だけですが),こんなにも違うことを考えるのかと,ため息しきり.裁判で,規則に基づき死刑とするか,情に基づき裁かないか,が脳機能から考えると前頭葉の外側と内側のせめぎあいです,とか,戦で恐怖のために敵前逃亡する場面から,人間の恐怖を感じる偏桃体につながって,その病気の話になったり. まあ,このネタ書こう,と思って合う部分を本から探しているときもおありでしょうが,でも発想が素敵です.前作に引き続き,ぜひぜひ皆様お試しを!2016/01/07

カトウ

7
書評集かと思ったら、いい意味で裏切られた。文学の断片から著者のテリトリーである医学そして哲学へと誘ってくれる。私も元々脳機能に興味があるから、するすると引き込まれていった。こういったエッセイも面白い。『医師として最も重要なのは、人との対話』こう言う著者の人間性に惹かれる。また『対話に必要なことを教えてくれるのは、小説の中で語られた人生だ』ということに気づき小説を読むようになったとのこと。こういった人好きだなぁ。2021/09/09

Tatsuya Michibata

3
前篇につづいてメッチャおもしろい。ここで紹介されている作品がみんな読みたくなってくるのですが、さすがにそれは私には無理。(『薔薇の名前』、『変身物語』はほぼよんでましたが)今回の表紙はクリムトですが、本文にでてきたかな?ところでアガサクリスティの『蒼ざめた馬』にタリウム中毒のことがとりあげられていましたが、欧米では案外タリウム中毒は知られているのかしら?(映画007の『スペクター』でタリウムがでてきました)来年度からある大学の講義頼まれていますが、結構ネタに使えそうで私にとってタイムリーでした。2016/02/09

かみーゆ

3
借り本です。面白かったー。元ネタの本をほとんど読んでないのが残念。教養不足を痛感するなあ。しかし頭のいい人っていうのは同じ本読んでも考えることが違うんだねえ。「時間には計測的なものと直感的なものがあり、後者が本質的な時間だとすると、計測的な時間に転換させてしまう機械である時計という存在こそが、時間泥棒の本質なのである」とか言われると『モモ』ってそんな話だったんかい!ってびっくりするよね。いや勉強になりました。2016/01/29

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