ある夢想者の肖像

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  • サイズ B6判/ページ数 439p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784560084670
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

出版社内容情報

死ぬほど退屈な夏、少年が微睡みのなかで見る、終わりのない夢……。ミルハウザーの神髄がもっとも濃厚に示された、初期傑作長篇。

ミルハウザー初期傑作長篇、待望の邦訳!
 舞台は一九五〇年代のアメリカ、コネチカットの町、主人公の少年アーサーは、周囲の世界に潜んでいる驚異に魅惑されながらも、凡庸な日常に退屈して暮らしている。ポーの心酔者フィリップ、鉱石集めやボードゲームに熱中するウィリアム、不登校で人形や玩具を集めた部屋で過ごす少女エリナーという三人の「同好の士」がいる。
 ある日、アーサーがいつものようにエリナーの部屋を訪れると、窓が開け放たれ、陽光が差し込み、腕まくり姿のエリナーを目にする……。
 微熱を病む少年が微睡みがちのなかで見る「白昼夢」のような作品。中篇や短篇を特徴づける職人芸的な緻密さに貫かれた文章とは違い、「死」の影が全編を覆う。微に入り細を穿った、重厚で反復の多い文体は、思春期の生の瞬間を濃密に伝える。
 作家ミルハウザーは『マーティン・ドレスラーの夢』でピュリツァー賞を受賞した、現代アメリカ文学を代表する重鎮。日本では柴田元幸氏の翻訳により『イン・ザ・ペニー・アーケード』『バーナム博物館』『三つの小さな王国』『ナイフ投げ師』が刊行され、熱狂的な読者を数多く獲得している。本書は、ミルハウザーの全作品のなかでも、作家の神髄が見事に示された傑作長篇。

【著者紹介】
1943年、ニューヨーク生まれ。アメリカの作家。1972年『エドウィン・マルハウス』でデビュー。『マーティン・ドレスラーの夢』で1996年ピュリツァー賞を受賞。邦訳に『イン・ザ・ペニー・アーケード』『バーナム博物館』『三つの小さな王国』『ナイフ投げ師』(1998年、表題作でO・ヘンリー賞を受賞)がある(以上、白水社刊)。ほかにFrom the Realm of Morpheus、Enchanted Night、The King in the Tree、Dangerous Laughter:Thirteen Stories、We Others:New and Selected Stories(2012年、優れた短篇集に与えられる「ストーリー・プライズ」を受賞)、Voices in the Night がある。

内容説明

少年が微睡みのなかで見る、終わりのない夢…思春期の生の瞬間、その息づかいを濃密に伝える。ミルハウザー初期傑作長篇、待望の邦訳!

著者等紹介

ミルハウザー,スティーヴン[ミルハウザー,スティーヴン] [Millhauser,Steven]
1943年、ニューヨーク生まれ。アメリカの作家。1972年『エドウィン・マルハウス』でデビュー。『マーティン・ドレスラーの夢』で1996年ピュリツァー賞を受賞

柴田元幸[シバタモトユキ]
1954年生まれ。米文学者・東京大学特任教授・翻訳家。『生半可な學者』で講談社エッセイ賞、『アメリカン・ナルシス』でサントリー学芸賞、『メイスン&ディクスン』で日本翻訳文化賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

りつこ

37
これでもかと続く綿密で近視眼的な描写と、繰り返される「退屈」の描写に、ぐあーーーとなりながらどうにか読んだ。久しぶりのミルハウザー。どの作品も「面白い」と思って読んだはずなのに、この作品はどこをどう面白がればいいのかわからなかった。もしかすると過去の私はわかった気でいたけど理解できずにでもなんかすげーと思って面白いと自分に言い聞かせていたのか?!あるいはこの作品が他と比べて毛色が違うのか?2015/11/12

三柴ゆよし

24
もうやめて!と絶叫したくなるほど緻密な描写に何度投げ出したくなったか知らないが、それでも最後まで読めたのはハウザー先生の筆力なのだろう。この先どうなると牽引される系の小説ではなく、先生の文体が織りなす夢幻的なタペストリー(俺のきらいな比喩です!)にうっとりする系の小説なので、好きな人は好きだよね!という程度の感想しかない。身近にこんなアーサーみたいないけすかないガキがいたら絶対にそいつの首を絞めてるだろうと思うし、全篇を色濃く包む不穏さにしても、思春期それ自体がそもそも不穏で不毛なものだよね、という感じ。2015/11/20

mi

16
待ち焦がれ待ち倦ね待ち侘びたスティーヴン・ミルハウザーの待ち焦がれ待ち倦ね待ち侘びた長篇小説を読みながら、何度も何度も、ああいまわたしはミルハウザーを読んでいると、ミルハウザーを読んでいると、ミルハウザーを読んでいると、ミルハウザーを読んでいると、愉悦に暗闇に底なしに、溺れて、溺れて、溺れて、溺れた。細部の細部への描写と繰返される繰返しは、美しいから許されるのだ、と項垂れながら溜息をついた。2015/12/25

ネムル

9
別段読むのに苦労するような小説ではないのだが、読んでいる間苦痛で仕方ないという点では近年稀にみる作品であったように思う。アーサーの妄想にふけるような、ここにいない感、それがまたミルハウザーのバックボーンを描くようで興味深くはあるが、その退屈な日常がどうしたら面白くなり得るか。緻密な描写といっても、カラフル・オノマトペ・反復といった言葉で説明できそうな描写が続くだけで、なんの魅力も覚えない描写・文体だった。ただし、ポーに耽溺する少年の非モテ感というものがティム・バートンとも通ずるようで、そこは面白かった。2015/11/28

Mabo

5
ミルハウザーは精緻な描写に卓越したお話を絡ませる優れた作家だけど、これは既訳の小説のなかで一番ダメと感じた。ストーリーにもキャラにも魅力がないから、だんだん長々とした描写を読むのが辛くなってくる。よかったのは子ども博物館、というかあのヒロインとの描写くらい。話の展開が遅いのは処女長編のエドウィン・マルハウスと同じ。ただあっちは最後まで読むと評価が好転したんだけど、この本は残念ながらそうはならなかった。ストーリー展開の巧みさでいえば、マーティン・ドレスラーは格段に進化している(中短編は初期から素晴らしい)。2015/11/21

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