出版社内容情報
「ヒトラー研究」の金字塔。学識と読みやすさを兼ね備え、複雑な構造的要因の移りゆきを解明。英国の泰斗による評伝の決定版!
ヒトラー研究の金字塔!
本書(全2巻)は、歴史における個人と社会構造の双方を重視しており、従来のヒトラー研究にありがちな、ヒトラーを「悪」としたうえで、それを中心にナチ時代を再構成するアプローチは採らない。一見、ヒトラーの個人的性格から生じたかにみえる破壊衝動も、社会構造史の研究成果を踏まえつつ、ナチ体制の本質に規定されたものとして捉えている。そして、ヒトラーに無制限な権力を委ね、それを維持させた複雑な政治・社会構造を、さまざまな逸話を織り交ぜて解き明かしていく。その筆致は、読者を惹きつけてやまない、ある種の「サスペンス」に満ちており、まさに英国の歴史家らしい、物語的な書きぶりといえるだろう。本書がヒトラー伝の「決定版」と評価されるのは、根底に著者の長年にわたる徹底した史料渉猟があり、ドイツ史を知り尽くした歴史家ならではの、冷静かつ精密な分析、目配りの効いた記述ゆえだろう。
本書上巻は、ヒトラーの誕生から独裁成立までの前半生を活写。ドイツ現代史、ナチズム研究の世界的権威による圧巻の評伝。世界28ヵ国で刊行、ロングセラーを記録、待望の邦訳!
【著者紹介】
1943年、英国オールダム生まれ。現在、英国シェフィールド大学教授。ドイツ現代史、ナチズム研究の世界的な権威であり、英国勲爵士への叙勲をはじめ、数多くの学術賞を受賞している。主要著書として『ヒトラー 権力の本質』(石田勇治訳、白水社)、『運命の選択1940-41 世界を変えた10の決断』(河内隆弥訳、白水社)、『ヒトラー神話 第三帝国の虚像と実像』(柴田敬二訳、刀水書房)などの邦訳がある。
内容説明
誕生から独裁成立までの前半生を活写、ヒトラー研究の金字塔!学識と読みやすさを兼ね備え、複雑な構造的要因の移りゆきを解明。英国の泰斗による圧巻の評伝。
目次
夢と挫折
転落
高揚と憤激
才能の発見
ビアホールの扇動家
「太鼓たたき」
指導者の登場
運動の掌握
躍進
権力に向かって
独裁体制の確立
権力の全面的掌握
総統のために
著者等紹介
カーショー,イアン[カーショー,イアン] [Kershaw,Ian]
1943年、英国オールダム生まれ。英国シェフィールド大学名誉教授。ドイツ現代史、ナチズム研究の世界的な権威であり、英国勲爵士への叙勲をはじめ、数多くの学術賞を受賞している
川喜田敦子[カワキタアツコ]
中央大学文学部教授。ドイツ現代史
石田勇治[イシダユウジ]
東京大学大学院総合文化研究科教授。ドイツ近現代史、ジェノサイド研究(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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