出版社内容情報
原発事故の対応拠点Jヴィレッジで食事を提供しながらも、突きあたった過酷な現実。日本代表専属シェフの戦いの記録。
【著者紹介】
1962年福島県生まれ。2004年以降、サッカー日本代表の専属シェフとして海外遠征試合に帯同する。著書に「サムライブルーの料理人 サッカー日本代表専属シェフの戦い」など。
内容説明
原発事故の対応拠点Jヴィレッジで、作業員を「食」で支えながら、ザックジャパンの選手たちとW杯予選を戦い続けた専属シェフの、3年にわたる奮闘の記録。
目次
第1章 忘れられない3・11
第2章 福島に戻って
第3章 サッカーファミリーに支えられて
第4章 福島の今、そして未来
巻末付録 西流最強レシピ―福島郷土料理篇
西さんへのメッセージ
著者等紹介
西芳照[ニシヨシテル]
1962年福島県南相馬市生まれ。高校卒業後に上京し、京懐石などの料理店で和食の修業を積む。97年、福島県桧葉町のナショナルトレーニングセンター、Jヴィレッジのレストランに勤務。99年、総料理長に就任。2004年3月、シンガポールで行なわれたW杯ドイツ大会アジア地区予選にサッカー日本代表の専属シェフとして初めて帯同。以来、W杯ドイツ大会、W杯南アフリカ大会も含めた日本代表の海外遠征試合に帯同し、選手やスタッフに食事を提供する役割を担う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
きみたけ
57
著者は、2004年W杯ドイツ大会予選からサムライブルーの専属シェフとして帯同、2008年W杯南アフリカ大会など日本代表の海外遠征試合に帯同し、選手たちに食事を提供する役割を担った西芳照シェフ。前著からの華々しいお話から一転、西シェフの故郷、福島県南相馬市での東日本大震災にまつわるエピソードが綴られています。震災前から「Jヴィレッジ」のレストランの総料理長をしており、原発対策の中継点となった「Jヴィレッジ」に戻り、原発に奮闘する作業員に温かい食事を提供するなど、シェフの福島への思いがひしひしと伝わりました。2024/06/21
けんとまん1007
21
西さんのことはテレビで拝見したことがあって、図書館で見つけたので呼んでみた。生半可なことではできないことだ・・というのが、第一印象。そして、そんな西さんの思いと、それを支える人たちの思いが、強くじわっと伝わってくる。人は、どんな時に頑張れるのだろうと思った。それにしても、天災自体は致し方ない部分もあるが、フクイチだけは人災だろう。2015/05/09
そらねこ
16
サッカー日本代表専属シェフの西さん。震災前から福島で家族と暮らし、Jビレッジ内のレストランで腕をふるっていた西さんの目で見た震災前後のJビレッジ周辺の様子や再建?したレストランでの奮闘ぶりがその地で生活している人の言葉としてとても強く伝わってくる。代表チームに帯同しての海外遠征の様子も興味深く読んだ。西さんの奥様の芯の強さに脱帽。【図書館本】2017/04/17
かっちゃん
16
サッカー日本代表専属シェフ。私は福島県民の誇りだと思います。震災直後からの復興へ向けての活動に感動。 西さんの料理一度食べてみたいです。2015/07/26
Yoshie S
11
サムライブルーの料理人の続編。料理人としてサッカーに関わる仕事をするなかで、311の震災後に関連施設であるJビレッジが対策拠点になったことから始まるドキュメンタリー。日本代表を支えるシェフとしての活動、想いを前作で痛感したけれど、311後の福島への望郷の思いを持って再生、復興に関わっていく姿に感動。そこには西さんの「栄養バランスを踏まえた上で、楽しく食事を摂ってもらいたい」という心意気がいつもある。こういう想いが日々の基本だなぁと気持ちを引き締めたい。2014/09/16