出版社内容情報
20世紀前半を代表するピアニストであり、教育者としても知られる巨匠の全体像を、私生活のエピソードを交えて描く。
目次
人間(一八七七年‐一九六二年)(目覚め;修業時代;ワーグナー擁護時代;ピアニストへの道;一四年の戦争 ほか)
芸術家(ある肖像画のためのスケッチ;ピアニストと演奏家;教育者;コレクション、著作、格言)
感想・レビュー
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ひぐま
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アルフレッド・コルトーは大好きなピアニストなので読んでみた。まあフランスの文化人流の美文(?)のため、なんとも詩的というか衒学的な筆遣いだが、それも含めて19世紀の息吹をピアノに注ぎ込んだ偉大なピアニストの魅力を伝えてくれる。特に、WW1前後のコルトーが大活躍していた頃のエピソードは、まさに超人的な彼の活動量に驚嘆。それに録音では残されなかった演奏の数々についての記述。コルトーが弾くベートーヴェンのハンマークラヴィア、ラフマニノフの第3協奏曲、アンコールにはペトルーシュカ! 聴いてみたかった!!