ユートピアの精神 (新装復刊)

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ A5判/ページ数 426,/高さ 22cm
  • 商品コード 9784560081365
  • NDC分類 134.9
  • Cコード C1010

出版社内容情報

若きベンヤミン、アドルノに影響を与えた記念碑的名著、30年の訳業を要して全貌成る。内面の暗闇に垂鉛を下ろし既存の哲学を破砕しつつ薄明へと駆り立てる。「新しき生ここに始まる」。(書物復権)

内容説明

若きベンヤミン、アドルノに多大な影響を与えた記念碑的名著、30年の訳業を要して全貌現す。内面の暗闇に垂鉛を下ろし、既成の殻を破砕しつつ薄明へと駆り立てる。

目次

意図(一九一八、一九二三年)
自己との出会い(古い壼;装飾の制作;音楽の哲学;構成不可能な問いの形象)
カール・マルクス、死、および黙示録―あるいは、内向的なものが外向的に、外向的なものが内向的になりうるような世界の道について

著者等紹介

好村冨士彦[コウムラフジヒコ]
1931年生まれ。1967年、早大大学院文学研究科修了。ドイツ文学専攻。日本大学講師、京都大学助教授、広島大学教授、東亜大学教授を歴任。2002年広島にて逝去(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

49
マルクス主義哲学者が「マルクスを上方の空間に照準しなおすという義務」、現在の「窮屈に抑えられた社会構築作業」を再び「トルストイのユートピア的に卓越した愛の世界に、ドストエフスキーの人間模様の新しい力強さに」持ち込むことについて語る本。そのためには、実存の「根源的問い」、生きるとは何かという問いに向かうことが必要で、美術や音楽を通した「自己自身への模索」が示されます。『ユートピアの精神』とは、生きている「瞬間の潜勢の中にかくれている」自己自身との出会い、「地上では実現しえない」それを志向する精神のこと。⇒2021/05/24

てれまこし

8
難解な文体で何が言いたいんだかよくわからない。しかもその半分近くは音楽オタクでもないとわからない哲学的駄弁みたいなもので占められてる。こんな奇書が若い頃のアーレントやアドルノ、ベンヤミン等に影響を与えたらしい。ひとは自分自身の中に音楽を聴く。だが、それを外面化するための技術を発達させると音楽のなかの自分を見失う。で、凍てついた様式が生きている内面を束縛するようになる。そこでまた内的炎が外的殻を爆破しなければならない。この弁証法が歴史全体にも働いてる。「そもそも」は神でもなく自然にでもなく人間の内奥にある。2022/07/18

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/3141889
  • ご注意事項