出版社内容情報
「第三の男」「天井桟敷の人々」など、15か国語21か国、700作に及ぶ映画に字幕をつけた放蕩無頼の男の生涯を、川喜多長政や高見順らの交友を中心に描く、もう一つの映画裏面史。
内容説明
筈見恒夫、高見順、川喜多長政、かしこ夫人、野口久光らに囲まれて、酒杯を手に、女性を愛し、哄笑しながら、秘田余四郎もまた“フランス映画の時代”を存分につくり、生きた。
目次
序章 鎌倉「よしろう」
第1章 放蕩と無頼
第2章 上海へ
インターミッション 『天井桟敷の人々』を巡って
第3章 不実なる美女
終章 別れ
著者等紹介
高三啓輔[タカミケイスケ]
1937年長崎県生まれ。早稲田大学文学部卒。元東京新聞、朝日新聞記者。著書に『鵠沼・東屋旅館物語』(博文館新社、第12回大衆文学研究賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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takao
2
ふむ2022/09/06
メルセ・ひすい
1
15-16 鎌倉…小町通から若宮 ミニ美術館 小料理伝説の居酒屋??「長兵衛」っっっ「あかね」…「ギャランス」⇒『天井桟敷の人々』 「第三の男」「天井桟敷の人々」など、15か国語21か国、700作に及ぶ映画に字幕をつけた放蕩無頼の男・秘田余四郎。その生涯を、川喜多長政や高見順らの交友を中心に描く、もうひとつの映画裏面史。2011/05/28
Bonnie
0
淋病にかかっていた余四郎がエム検(性病検査)のない官立学校を探した結果、東京外国語学校に入ることになり、そこでフランス語を学んだ…ていうきっかけすごい。
sasha
0
秘田余四郎本人も面白い人物だが、どうも川喜多長政の方に惹かれがちになる。いずれにしても、秘田本人はもとより、交友のあった人々も今じゃお目にかかれない「昭和の人」たちだ。2011/09/24
koji
0
破天荒な人ですね。全盛期の仏映画の字幕を作り続けた人。この本は、秘田を取り巻く川喜多、高見、筈見など同時代の交友録と戦争と映画を描いた日本映画の裏面史です。それにしても、字幕に映画賞がないのが不思議な感じがしてきました。2011/07/24