内容説明
アメリカの大建築家による幻の講演が、待望の完訳!プリンストン大学の6つの連続講座で、建築デザインから都市のあり方までのすべてを語り尽くす。ル・コルビュジェとの対決をしるした、記念碑的な建築論。
目次
第1章 機械、素材、人間
第2章 産業におけるスタイル
第3章 コーニスの他界
第4章 ボール紙の家
第5章 摩天楼の圧政
第6章 都市
著者等紹介
ライト,フランク・ロイド[ライト,フランクロイド][Wright,Frank Lloyd]
1867~1959年。アメリカの建築家。ウィスコンシン大学マディソン校土木科中退。ジョセフ・ライマン・シルスビー設計事務所、アドラー&サリヴァン事務所を経て独立。生まれ故郷であるアメリカ中西部の草原地帯に根ざした住宅としてウィンズロー邸をはじめクーンレイ邸やロビー邸など「プレーリー・ハウス」を発表。ブロードエーカー・シティという都市計画をもとに、プレハブ工法を採り入れたローコスト住宅としてジェイコブス邸をはじめとする「ユーソニアン・ハウス」も手がける
山形浩生[ヤマガタヒロオ]
1964年生まれ。東京大学工学系研究科都市工学科修士課程修了。マサチューセッツ工科大学不動産センター修士課程修了。ウィリアム・バロウズの紹介者として、数多くの翻訳を手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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garth
3
「人の中の力が奇跡を実現させるための道具は想像力です」読む者の血を奮い立たせるという意味で正しく「講義」2010/01/08
Ecriture
2
素材が変わったのに考えなしに古典建築を繰り返し、人間ができることを代替する程度のものとしてしか機械の力を引き出せない同業者への批判は、今でも思考の道筋として古びていない。パターンを組み合わせる古典から、切ったり貼ったりせずに、素材がそのまま成長していくプラスティックな建築へ。都市の摩天楼が加速する効率的で清潔な生は、自由を奪い、終始体温を40℃に上げるほど不健康な生活を強いるという独特の表現は現代に通じる。2024/09/05