内容説明
小説の筋を楽しむだけでなく、一歩踏み込んで読み解くための２５のヒント。
目次
いったいどうやったんだ？
旅はみな探求の冒険である（そうでないときを除いて）
あなたと食事ができて嬉しいです―聖餐式の行為
あなたを食事にできて嬉しいです―吸血行為
たしかどこかでお会いしたような
疑わしきはシェイクスピアと思え…
…さもなければ聖書だ
ヘンゼルディーとグレーテルダム
ギリシア語みたいにちんぷんかんぷん
ただの雨や雪じゃない〔ほか〕
著者等紹介
フォスター，トーマス・Ｃ．［フォスター，トーマスＣ．］［Ｆｏｓｔｅｒ，Ｔｈｏｍａｓ Ｃ．］
オハイオ州出身。ダートマス・カレッジおよびミシガン州立大学で学び、１９７５年よりミシガン大学フリント校で文学を教えている
矢倉尚子［ヤグラナオコ］
上智大学文学部英文学科卒（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りつこ
37
登場人物に共感したり反感を覚えたり…そういう感情だけで読むのではなくもう少し深い読み方ができるようになりたいなぁと思い読んでみたのだが、聖書、神話、シェイクスピアが腹に入ってないと英米文学を真には理解できないですかそうですかと若干肩を落としつつ…でもテクストを読み解くためのヒントがいっぱいあってためになった。言い切ったかと思えば文学に「絶対〇〇はない」と言ったり、そういうところも含めて文学部の教授っぽさ満点でそこも楽しかった。そして読みたい本がたくさん増えてしまった。古典も読まなきゃ！2020/02/10
viola
15
再読。あまりにも完成度が高すぎて、この先生に教わっている学生が羨ましすぎる！海外文学に興味のある方、文学部って、何するの？と思われている方、初心者から研究者まで、幅広い層が楽しめそうです。 私がもし大学で教えていたら、学生たちにはまずこれを読むように最初の講義で勧めたい。今まで様々な文学関連の本を読んできたけど、これがダントツの１位じゃないかなと思います。2010/12/22
猫のゆり
15
英米文学教授による、小説の読み方の指南。ただボーっと読んでるだけじゃなく、そこに作者のどんな意図が隠されているか、何を象徴しているのか、考えることによって読みが深まるという。それには新・旧約聖書、ギリシャ・ローマ神話を知っていなくてはいけないし、シェイクスピアを読んでいなくてはならない。過去の有名な小説もある程度読んでおいたほうがいい。・・自分は知らなすぎなんだと改めて実感。でも最後の「読書は愉しみであるべきだ。名前こそ文学だが、文学は学問でなく遊びなのだ。だから読者のみなさんも存分に遊んでいただきたい」2010/04/09
viola
13
「方法」ではないので、あしからず。文学かじっている人には本当にたまらないと思います！終始興奮しっぱなし。そうそう、聖書や神話、シェイクスピア、童話や寓話からの引用は多いし、確かに天気や場所も作者は意図的に書いている。。これでも文学研究しようとしている端くれなので、本当に面白かったです。そりゃーー、売れますよね。2010/03/13
三柴ゆよし
12
思わず「ふふん！」となるタイトルだけど、小説好きなら読んでおいて損はしないだろう。とはいえ文学研究者や学生ならずとも、あるていど小説に親しんでいる人ならば、本書で述べられていることの少なからぬ部分はすでに実践しているにちがいない。お約束の再確認のつもりで読むといいかも。英米圏の文学事情については門外漢なので、教えられることも多かった。創作サイドの人が読んでも、わりと参考になる本だと思う。2010/12/04
-
- 和書
- 現代陶芸酒器図鑑
