内容説明
子どもの本から見たドイツの350年の歩み。ヨーロッパで最初の「子どもの本」とされる『世界図絵』から、グリム、ケストナー、エンデにいたるドイツ児童文学の流れを、大人の本とともに語る。図版多数。年表・索引付。
目次
第1章 ドイツの子どもの本(児童文学の歴史―中世から現代まで;児童文学史上の主な作品;現代の名作;主な作家)
第2章 現代ドイツ児童文学の傾向(「ファンタジー」の隆盛;現実参加から言葉の美学へ)
第3章 大人の本の作家が書いた子どもの本(十九世紀;二十世紀;しめくくりに)
第4章 ドイツの大人の本(文学の歴史―中世から現代まで;文学史上の主な作品;主な作家)
八〇年からのドイツの子どもの本(吉原高志)
著者等紹介
野村〓[ノムラヒロシ]
1925年生、1950年京都大学文学部独文科卒ドイツ文学専攻、東京外国語大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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雨
4
子どもの本だけでなく、大人の本、文学、哲学から、精神学から、歴史から政治から、さまざまな視点で多角的に解説されているのが良かった。「文学とは何か」「自分たちの時代は今どの位置にいるのか」考えさせられる。引用された作家たちのメッセージは骨太な感じがして、続きがとても読みたくなる。大人の本も子どもの本も読みたい本が沢山できた。2010/08/31
あすか
1
大学図書館から借りて読了。子供の本を中心に大人向け小説までドイツ文学を幅広く扱っていた。今まで、ドイツメルヘンをただのおとぎ話としか考えておらず、子供向けの本も軽く見ていたのが、この本を読んでその奥深さに圧倒された。もっともっとドイツ語の勉強を頑張って、将来ドイツ児童文学の研究をしたいと思った。2010/07/28
nuna
1
中世から現代まで、ドイツの子どもの本について、文学史的な変遷と個々の本の紹介をバランスよく行っている。サブタイトルにもあるように大人の本からの視点もあり、ドイツに限っていても内容に広がりがある。この本を起点にして子どもの本をいくつか読んでみようと思う。2009/12/13
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