出版社内容情報
本書はいわば革命の舞台裏のエピソードに光を当て、精密に描くことによって、この時代の人間の生き方、考え方を鮮明に浮かび上がらせる。恐怖政治を描いた本巻では、血なまぐさいエピソードが連続するが、なかでも「タンプル塔の謎」の章は著者たちのあくなき探究心が本巻最高の盛り上りを見せる。
内容説明
恐怖政治を描いた本巻では、血なまぐさいエピソードが連続する。なかでも「タンプル塔の謎」の章は、著者たちのあくなき探究心が感じられ、本巻の最高の盛り上りを見せている。
目次
1 ナントの溺死刑
2 処刑囚の日常
3 婦人たちの肖像
4 パリの野次馬、ピエール・ノトレ
5 タンプル塔の謎
6 恐怖と悪夢
7 贖罪
8 王家の遺児たち
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
夜間飛行
116
ナントの派遣議員カリエによる溺死刑、アラスの総督ル・ボンによる残虐行為、パリの検事フーキエによるギロチン刑、これらは何千という犠牲者を出した。こうした大虐殺は共和国への忠誠によって罪悪感なく為されたらしい。その証拠に獄中のル・ボンやフーキエは、使命感あふれる優しい父として手紙を書いている。彼らの家族愛には寒気のするような気味悪さがあるのだ。一方、政治とは無縁の同情心からジロンド派議員を匿い処刑されたブーケ夫人や、息子の身代わりになって処刑された父の話には、何か温かい感動があった。人間も捨てたものじゃない。2019/11/28
ルナティック
5
便宜上この日付で。フランス革命の本領(?)は、ルイ16世処刑以後!どれだけの血を流さないと、「自由&平等&博愛の女神」は微笑んでくれないのか・・・。もし、フランス革命の「本当の姿」に近づきたいのなら、読んで下さい。凄まじい限りの、暴力の嵐が・・・私のフランスに対するイメージが、この本で決まってしまった・・・さすが、フランス!やはり、フランス!!華麗な表の顔からは、絶対想像できないフランスのもう一つの姿がここに!2014/03/20
-
- 和書
- あうんの花