出版社内容情報
物語のはじまりは1976年のロングアイランド。アイリーシュは夫のトニー、十代の娘、息子とともに新興住宅地で暮らしている。
ある日のこと、見知らぬ男が彼女を訪ねてきて、平穏な日々に激震をもたらす。トニーがその男の妻を妊娠させたので、赤ん坊が生まれたら連れてくるというのだ。「留守なら、玄関先に置いて帰るからそう思え」と。
赤ん坊の姿を絶対に見たくない、と夫に宣言したアイリーシュは、その夏80歳の誕生日を迎える母親に会うために、アイルランドへの帰郷を決める。姉が急逝したあの夏以来、じつに25年ぶりの帰郷である。
舞台はエニスコーシーの町へ移り、アイリーシュは懐かしい顔と再会する。幼なじみのナンシーは夫のジョージに先立たれ、苦労の末に今はフィッシュ・アンド・チップスの店をほぼひとりで切り盛りしている。そして、あの夏アイリーシュと恋に落ちて捨てられたジムは、親からパブを引き継ぎ、いまだに独り身でいる。
心に隙間を抱えた大人の男女3人が四半世紀の時を経て再会し、互いに本音を隠しながら、新たな物語を繰り広げていく……。
【目次】
内容説明
『ブルックリン』の続編、終わらない愛の物語。1976年のロングアイランドで、夫トニーとふたりの子供とともに暮らすアイリーシュは、ある出来事をきっかけに、25年ぶりにアイルランドへ帰郷する―前作『ブルックリン』から四半世紀を生き、それぞれ歳を重ねた登場人物たちの心の奥を描く、待望の傑作長編。
著者等紹介
トビーン,コルム[トビーン,コルム] [T´oib´in,Colm]
1955年、アイルランド南東部ウェックスフォード州のエニスコーシー生まれ。早い時期から自分が同性愛者であることを公にしている。80年代後半に最初の小説The Southを書き、1990年に出版する。二作目The Heather Blazing(1992)(『ヒース燃ゆ』松籟社)はアンコール賞を受賞、小説家ヘンリー・ジェイムズの晩年を描いた第五作The Master(2004)(『巨匠―ヘンリー・ジェイムズの人と作品』論創社)は、ブッカー賞最終候補になったほか、IMPACタブリン文学賞、ロサンゼルス・タイムズ・ノベル・オブ・ザ・イヤーなどを受賞する。『ブルックリン』は小説第六作で、2009年のコスタ小説賞を受賞、2024年に続編の本書『ロングアイランド』が刊行され、主人公アイリーシュのその後の人生が描かれている
栩木伸明[トチギノブアキ]
1958年東京都生まれ。上智大学大学院文学研究科英米文学専攻博士後期課程単位取得退学。現在、早稲田大学文学学術院教授。専門はアイルランド文学・文化。著書に『アイルランドモノ語り』(みすず書房、第65回読売文学賞(随筆・紀行賞)受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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