出版社内容情報
孤立無援の少女たちに迫る悪の影
一八四〇年代のイギリス、身寄りのない少女ルーカンは勤め先の主人に言い寄られて屋敷を逃げ出し、学校時代の親友で大富豪の娘ゾジーヌのもとへ向かった。しかし、ゾジーヌの側にも大きな境遇の変化があり、財産もなく孤立無援の二人はロンドンへ出て職を探すことに。そこでフランスの田舎に住む慈善家の牧師夫妻から一年間の期限付きで養女にしたいという申し出を受ける。異国の地に落ち着いた少女たちは、老牧師から授業を受け、菜園の世話をしながら平和な生活を送り始めるが、やがて仮面の裏側に隠された恐ろしい事実を知ってしまう。圧倒的な悪の力に立ち向かうことを決意した二人の運命は? 『アフリカの日々』の作家ディネセンが、ナチス・ドイツ占領下のデンマークで変名を用いて発表した本書は、悪の支配に抗う少女たちのロマンティックな冒険を描いて、暗い時代に生きる人々の心を虜にした。
内容説明
身寄りのない少女ルーカンとその親友ゾジーヌは、ロンドンの職業紹介所でフランスの田舎に住む牧師夫妻から一年間の期限付きで養女にしたいという申し出を受ける。異国の地で平穏な生活を送り始めた少女たちは、やがてその裏側に隠された恐ろしい悪の存在を知ることに。圧倒的な悪の力に立ち向かう二人の運命は?ナチス占領下のデンマークで出版され、暗い時代に生きる人々を魅了した、強烈なサスペンスと甘美なロマンスに満ちた冒険物語。
著者等紹介
ディネセン,イサク[ディネセン,イサク] [Dinesen,Isak]
1885年、デンマークのルングステッドの地主ディネセン家の次女カレンとして生まれる。コペンハーゲンの王立美術学校で絵を学び、パリ、ローマに遊学。1914年、ブロル・ブリクセン男爵と結婚、英領東アフリカ(現ケニア)でコーヒー農園を経営するが、結婚生活はまもなく破綻し、夫と離婚。農園経営も行き詰まり、1931年にデンマークに帰国。文筆活動に入り、イサク・ディネセン名義で発表した『七つのゴシック物語』(1934)で一躍注目を集めた。自身のアフリカ体験を描いた第2作『アフリカの日々』(1937)は20世紀回想文学の名作と評される。1962年死去
横山貞子[ヨコヤマサダコ]
1931年生まれ。慶應義塾大学大学院英文科修了。英文学者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Roca
-
- 和書
- 英国式古き良き子育て