白水Uブックス 海外小説永遠の本棚<br> 見えない人間〈下〉

個数:
  • ポイントキャンペーン

白水Uブックス 海外小説永遠の本棚
見えない人間〈下〉

  • ウェブストアに10冊在庫がございます。(2024年04月27日 08時26分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ B40判/ページ数 399p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784560072325
  • NDC分類 933
  • Cコード C0297

出版社内容情報

見えない存在となった黒人青年の遍歴

 「僕は見えない人間である。僕の姿が見えないのは、単に人が僕を見ないだけのことなのだ」町の有力者の集まりでバトルロイヤルに参加させられ、演説を行なった代償に、黒人大学の奨学金を貰った〈僕〉は、北部出身の白人理事を旧奴隷地区へ案内するという失敗を犯して、大学を追い出されてしまう。学費を稼ぐためニューヨークへやってきたが、就職活動はうまくいかず、たまたま発揮した演説の才を見込まれて政治運動に参加することに……。ビル地下の穴ぐらに住む黒人青年の遍歴とピカレスクな冒険を描いた20世紀アメリカ文学の名作。全米図書賞受賞。警官による黒人射殺事件を契機にBLM運動が世界的な広がりを見せているが、現在の社会において「見えない」存在と化しているのはアメリカ黒人だけではない。いま読まれるべき小説。

内容説明

ハーレム地区で立ち退き騒動に遭遇し、住人のために弁舌をふるった“僕”は、演説の才を見込まれて民衆運動を組織するブラザーフッド協会に勧誘される。集会の演説で注目を集め、やがてハーレム地区の代表に任命されるが、街には過激な民族主義者たち、協会内部にも彼を敵視する者がいて…。社会の周縁に追いやられ、“見えない人間”となった黒人たちが置かれた状況を描いて現在の世界にも通じる普遍性をもつ、20世紀アメリカ文学を代表する名作。

著者等紹介

エリスン,ラルフ[エリスン,ラルフ] [Ellison,Ralph]
1914‐1994。オクラホマ・シティに生まれる。黒人大学のタスキーギ学院で作曲を専攻するが、ニューヨークへ移住してハーレムで働きながら彫刻と写真を学ぶ。知遇を得た黒人文学の先駆者リチャード・ライトに勧められ、書評や評論、短篇小説を雑誌に発表し始める。第二次大戦後、1952年に発表した長篇『見えない人間』は絶賛を浴び、全米図書賞を受賞。その後、各地の大学でアメリカ文学とロシア文学を講じながら執筆を続けた。ニューヨークの自宅アパートで膵臓癌のため死去

松本昇[マツモトノボル]
1948年、長崎県生まれ。アメリカ文学者。明治大学文学部卒業、同大学院博士後期課程満期退学。現在、国士舘大学名誉教授、口之津歴史民俗資料館長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

まふ

14
その男は「兄弟愛団」という人種横断的な人権組織の主宰者であり、スカウトされて別名を与えられて組織に入る。ハーレムで演説を行い好評を博す。だが、その組織は本当の黒人の立場を理解しようとはせず、理想主義の抽象的目的をもてあそぶことに矛盾を感じる。自分で良しと思っていた黒人集会を主催し成功させたところ、その男に勝手な行動だとして糾弾され、組織第一のその組織から気持が離れ、仲間が警官に射殺された時点でプッツンする。*2022/03/30

塩崎ツトム

10
社会の余事象としての黒人は、白人がお尻を動かすたびに、座る席から落とされたりを繰り返す。彼らに主体的に座れる椅子はなく、その声はまるで環境音のように消費される。この状態は最近でも改善されたのか?それとも、BLM運動が「逆差別」と吹き上がる連中がいる以上、やはり黒人の声は相変わらず、社会にうっすらと流れるノイズなのか?2022/05/17

まこ

10
「見える人間」になるように、立ち回ってみるもダメ。いっそのこと「見えない人間」として吹っ切れても結局どこかでうまくいかない。主人公が期待を持ってもどこかで裏切られる。何かの引っ掛かりを感じるように主人公が居場所を変えるスピードが上巻より早くなってない?。周囲と折り合い付けるとは?。主人公はわがまま?。作者の、黒人を意のままにしても白人に都合のいい世界は来ないの代弁者としたらわがままとは言えない。2021/11/28

まこ

6
人の心を打つ演説ができるくらい主人公は頭がいい。それを利用されて、悪い事態ばかり起こる。見えない人間になると自覚した後は吹っ切れて、本当の主人公が見えてきた。大なり小なりケンカが入って、クライマックスも大乱闘。黒人と白人の対立と、それを止める方法はケンカ以外に考えないと2023/10/15

御庭番

3
主人公は最後まで名前で呼ばれることはない。 見えない人間だから。 白人が黒人が、という言葉を使う時点で適切な表現ではない気もするが、白人による【ブラザー】はたぶん本文にあるようにズレてたところもあるんだろう。今のBLMは後世の人々からどう思われるのか。 【図書館で借りました】2021/01/27

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/16814686
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。