内容説明
オリジナルを読むことでわかるグリム童話の原風景。「ルンペルシュティルツヒェン」「青髭」「千匹皮」など33篇を収録。
著者等紹介
吉原高志[ヨシハラタカシ]
1953年生。1979年東京外国語大学大学院修士課程修了。ドイツ文学専攻。関東学院大学教授
吉原素子[ヨシハラモトコ]
1962年生。1993年東京大学大学院博士課程修了。ドイツ文学専攻。関東学院大学他非常勤講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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榊原 香織
62
全5巻の3 美女と野獣、の元ネタみたいなのがある。 また、父王が死んだ妃にそっくりな我が娘と無理やり結婚する、という恐ろしい話がある。第2版からは別な王と結婚することに変えられたらしい2023/07/10
しんすけ
1
近親相姦を連想させる話もあった。これが当時のヨーロッパの常識だったのだろうか。歌劇『青ひげ公の城』に馴染んで50年以上になるが、青髭がグリム物語に入っていることを今回はじめて知った。ヨーロッパの伝承からバラージュ生み出し、バルトークが幻想的な音楽を付加したものとだけ考え、深く考えたことも無かったのだ。『青ひげ公の城』の関連事項として『ペロー童話集』があるのに気づいたが、それも未見のままである。2015/12/26
ヒラP@ehon.gohon
1
初版グリム童話集を読んでみると、良く知っているグリム童話よりも粗雑な感じがします。グリム兄弟は各地の昔話を収取して、まとめたのが初版本なのでしょう。 私たちが知っているグリム童話の大半は、初版の粗削りな原文が取捨選択され、肉付けされて出来上がったものなのでしょう。 同じような話が形を変えて何度も登場するのも初版の特徴です。 こうしてみると、西欧の昔話、ペロー童話など、類話が散見できるのもナットク。 初版を読んでから、絵本を読むと、作者たちの思いや脚色がより味わえるように思いました。2014/04/07