出版社内容情報
単調で平凡な田舎暮らしを捨ててモスクワへ行く夢を抱きながら、絶望をのりこえ、明るい未来を求めて生きることの意味を理解しようとする三姉妹の姿をリリカルに描く、静劇の代表作。
内容説明
単調で平凡な田舎暮らしを捨て、かつて過ごしたモスクワへ行きたいという夢と、幻想がしだいに打ち砕かれながらも、絶望を乗り越え、明るい未来を求めて生きることの真の意味を理解しようとする三人の姉妹の姿を、無目的に生きるだけの兄と対比させながらリリカルに描いた、チェーホフ独特の「静劇」の代表作。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
りえこ
18
チェーホフは好きで、三人姉妹も何度も読んでいます。今回は、丁寧に読み、いままでより面白く感じました。昔の話じゃないみたい。2015/05/17
保山ひャン
2
マイケル・フレインの英訳からの翻訳。田舎町に暮らしながら都会に心があり、未来への希望に生きる人と、過去に生きる人、何も考えていない人たちが描かれている。マイケル・フレインの解説にあるとおり「現在に生きることはむずかしい」のだ。ストーリーは大半が別れにむけてのもので、おさらば劇なのだが、しょっちゅう出てくる「どうだっていい」で重さをいなしている。それにしても、登場人物の大半が「これからは働くぞ」と言ってる劇ってどう?2016/10/29
viola
2
チェーホフの4大戯曲のひとつ。これで全て読み終わりました。”チェーホフらしさ”が際立った作品ではないでしょうか。でも私はやっぱり『桜の園』や『ワーニャ伯父さん』のほうが好きですね。2009/04/07
たっつぁん
1
ここではない何処か(時間軸も含め)に希望を抱きながらも、現実の辛さと生きていることへの虚無感に絶望し蝕まれながらも、それでも「生きていなかねば」と思い明日へと歩を進める。こんなにどうしようもない気持ちにさせられるなんて……。2012/05/17
Bibibi
1
ぜひ芝居も見たいもんです。さすがロシアの巨匠2008/06/09